[トヨタ] 大型工場新設決断 12年に小型車投入
ブラジルトヨタが本社を構えるサンパウロの南、通称「ABC地区」にあるトヨタディーラー「ソルチ」。体育館ほどもある巨大な店をさらに広げるべく、増築工事の真っ最中だ。
「新モデル発売が来年に迫っているからね。展示スペースを今の2倍に拡張するつもりなんだ」。サンパウロ市界隈でトヨタディーラーを3店展開するALMOのシーザー・アルバレス・デ・モウラ社長は声を弾ませる。「売り上げを少なくとも2倍に伸ばしたいね」。
1958年、ブラジルにサンベルナルド・ド・カンポ工場(サンパウロ州)を構えてから50年余り。トヨタ自動車が、ブラジル事業拡大へギアを入れた。C層といわれる中間所得層が怒濤の勢いで拡大する中、ブラジル乗用車市場の65%を占める小型車への参入を決意したのだ。新興市場向けはインドで先頃デビューした「エティオス」に次ぐ第2弾。発売は2012年後半だ。
もともと、ブラジルを含む新興市場強化はトヨタにとって懸案事項の一つだった。「リーマンショックで一時、大型投資が凍結されたが、ブラジル市場の立ち直りは思いのほか早く、新型車の投入が決まった」。11年1月、南米事業を統括するトヨタメルコスール社社長に就任した中西俊一氏は話す。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら