「これは神からの贈り物。神がブラジルに与えてくれた、未来へのパスポートだ」――。巨大な鉱脈の発見に、当時のルーラ大統領は歓喜した。
贈り物は、深海の海底深くに堆積した厚い岩塩層の下に眠っていた。ブラジルの石油会社ペトロブラスは2006年、リオデジャネイロ沖合250キロメートル、水深6000メートル以上もの超深海地点でプレサル(岩塩層下の油田)と呼ばれる油田地帯を発見。その埋蔵量は「世界でも近年まれに見る巨大なスケール」(JOGMECの舩木弥和子・石油企画調査部主任研究員)で、世界の注目を一身に集めた。
プレサルでは、トゥピ地点で最初の原油埋蔵が見つかって以降、周辺でも発見が続き、発見埋蔵量は100億バレルを突破。カンポス港沖などの既存油田にプレサル発見分を足すと、埋蔵量は米国に次ぐ世界13位となる。しかも、プレサルの埋蔵量は500億バレルを超すとの見方も出ており、400億バレル級のカザフスタン、リビアなどを抜いて世界8位の石油資源国になる可能性も出てきた。
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