走っても走っても、畑が果てしなく広がる。大豆で米国に次ぐ世界2位、トウモロコシでも3位の生産量を誇るブラジルは、世界有数の穀物産地だ。そこに今、世界の投資マネーが殺到している。
国連食糧農業機関(FAO)の調べによると、たとえアマゾンの森林を破壊せずとも、ブラジルの耕作可能面積はなんと2.5億ヘクタールに及ぶとされている。実際に農地使用されている面積は、たかだかその4分の1程度だ。
アマゾン川やサンフランシスコ川には、穀物栽培に欠かせない水が満々と流れる。丸紅の水本圭昭・食料部門長代行は、「ブラジルは今の規模もさることながらポテンシャルが非常に大きい」と語る。
そんないわば「世界の穀倉地帯」で、近年、急速に存在感を増しているのが中国だ。規模の大小を問わず、さまざまな企業が、猛烈な勢いでブラジルでの農業開発に参入しているのだ。
ある日、中国の農村が大豆畑を買った
中国・浙江省華豊村。アパレルなど軽工業が盛んな浙江省でも、いまだ農村の面影を残すのどかな地域だ。だがこの村は、中国でもいち早くブラジルでの農業開発に進出したことで、一躍有名になった。
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