KDDI、ドコモ牙城のMVNO向け回線で勝負

独自ブランドの「格安スマホ」も投入

「UQモバイル」のブランドで、まずオリジナルのスマホ2機種を投入する

KDDIがグループを通じて、「MVNO(仮想移動通信事業者)強化」に乗り出す。12月10日、8月に設立した100%子会社「KDDIバリューイネイブラー」を通じて、MVNO向けの支援サービスを18日に開始すると発表した。相手先ブランドでの商品展開に加えて、独自ブランドでもサービスを提供するというのだ。

MVNOとは、通信会社から電波を借り受けて独自の通信サービスを提供する事業者のこと。先行する日本通信に加えて、NTTコミュニケーションズやインターネットイニシアティブ(IIJ)、フリービットなど、多くの企業が参入し、激しい競争を繰り広げている。最近では、各社が提供する格安通信サービスに端末を組み合わせた「格安スマホ」が人気を集めており、今後の成長が期待される分野だ。格安スマホには、イオンやビックカメラなどの量販店に加えて、楽天、ニフティなども本腰を入れ始めている。

支援会社を作ってKDDIの回線利用促す

これらの企業が提供するSIMカード(通信に必要な情報が記録されている)型の格安通信サービスは2013年末時点で173万件と、モバイル市場全体の1%程度のシェア(MM総研)だった。ただし、今年は端末の低価格化、高機能化が進んだため、サービスの裾野は着実に広がっている。

たとえば、IIJは10月に3万件の契約純増を記録した。「メイン回線として使うユーザーが増えたことで、契約数が伸びている」(同社広報部)。

しかし現在、MVNOの大半は接続料金の安いドコモ(契約数が多いため接続料金が安い)のネットワークを利用している。KDDIの回線を利用するのは関西電力系の通信事業者ケイ・オプティコム1社のみ。そこで、KDDIはMVNOを支援するバリューイネイブラーを設立し、低価格ニーズの取り込みに乗り出したというわけだ。

菱岡弘社長は「さまざまな企業からモバイルビジネスを始めたいとの要望があった。価格面だけではなく、顧客サポートのノウハウなどを活用して支援する。それがスマホの利用者の裾野をさらに拡大することにつながる」などと話した。

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