【産業天気図・商社】資源高の追い風吹き絶好調、5大商社の業績は過去2番目の高水準

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 総合商社最大の鉄鉱石、石油権益を持つ三井物産も上期に金属資源、エネルギーの2部門で1420億円の部門純益を稼ぎ、連結純利益は前年の728億円から1832億円へと急増した。伊藤忠商事も鉄鉱石権益を中心とする金属資源が収益を牽引した。

絶対額で見れば資源の稼ぎが突出して大きいが、非資源の収益環境も好転している。住友商事は北米の油井管事業やアジアの自動金融事業の収益が急改善、丸紅は市況上昇による紙パルプ事業の収益改善が際立った。

各社とも下期は円高がマイナスに働くが、資源価格は依然として高値で推移しており、通期でも資源部門を牽引役とした好業績が確実。三菱商事は過去最高益更新の可能性があるほか、三井物産、伊藤忠、丸紅は07年度に次ぐ過去2番目、住友商事も過去3番目の純益水準を東経オンラインでは予想している(予想は12月時点)。

なお11年度前半も総合商社は快晴が続く。来期(11年3月期)は引き続き資源の利益が高原、非資源もアジア需要などで水準を切り上げ、一段の利益上積みが期待される。
(渡辺 清治=東洋経済オンライン)

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