スマホは巨大な「広告メディア」になっていく 第2回 ターゲットを絞った広告掲出が可能に

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Facebookはと言うと、2012年から「モバイルファースト」を掲げています。私が2013年5月に就任した頃には、すでに「ここまでモバイル主体なのか」と驚くほどモバイルに注力していました。私くらいの年代になると、PCのほうが使いやすいという人も少なくはないはずです。画面が大きく、入力も楽で、仕事中でも気兼ねなく使えるし、なにより使い慣れているからです。

私自身、Facebookは主にPCで使っていて、スマホではあんまり、といった感じです。もっとPCにも力を入れたほうがいいんじゃないかと思うことも正直ありますが、「戦略とは何をしないかを決めることだ」という考えにのっとれば、とにかくスマホで展開し、開拓していくんだというFacebookの戦略は非常にクリアです。

アプリの普及から顧客生涯価値の確立まで

モバイルアプリインストール広告の画面

そんなFacebookが初めてリリースしたモバイル向け広告商品が「モバイルアプリインストール広告」です。これは、広告を見た利用者が2回クリックするだけでアプリがダウンロードおよびインストールできるという広告で、大量のアプリが出回っている中で自分のアプリがなかなか見つけてもらえないという問題を解決すべく開発されました。

モバイルアプリインストール広告は、広告を出す側と見せられる側の両方にとってメリットが大きく、個人的にも大変気に入っています。さらには、アプリをすでにインストールしている利用者に呼びかけるための「モバイルアプリエンゲージメント広告」も提供しています。インストール広告と組み合わせることにより、アプリの普及からLTV(顧客生涯価値)の確立まで、広くご利用いただくことができます。

最近の事例としては、フリマアプリで快進撃を続けておられるメルカリさんが非常に上手にFacebookを活用されています。Facebook広告やその他のオンライン施策とテレビCMを連動させてマスとデジタルの補完関係を構築し、新規顧客を大量に獲得されているのは実に見事です。Facebook広告のターゲティング機能を使いこなして高LTV顧客の獲得に成功している点も見逃せません。

Facebook広告には、個々の利用者に対して関連性の高い情報のみ届けることができるという、Facebookならではの強みがあるのですが、情報のパーソナライゼーションは今後のマーケティングにおいてはずせない要素だと考えています。そこで、次回はマーケティングのパーソナライゼーションという切り口から、マーケットのニーズやFacebookのしくみについてお話ししたいと思います。

岩下 充志 Facebook Japan 代表取締役

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いわした あつし / Atsushi Iwashita

2013年5月にFacebook Japan代表取締役に就任。東大卒業後、コロンビア大学でMBAを取得。広告業界、ブランドコンサルティングでの経験が長く、2012年は『ブランディング7つの原則』(日本経済新聞出版社)を編著者としてまとめた。

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