セレンディピティ誘発が上手いリーダーが使う技 「計画、管理、組織の壁」の限界を破る7つの策

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他者からの学びを生かす

5 「ランダム・コーヒー・トライアル」を取り入れよう

組織で「ランダム・コーヒー・トライアル」あるいは「ランダムランチ」を制度として取り入れよう。

たとえば買収された企業と買収した企業から社員を1人ずつ選び、一緒にコーヒーを飲んでもらってもいい。イベントやニュースレターで、そのときの経験を共有してもらおう。これを4回繰り返し、効果があるか見きわめよう。

6 シャドーイングの機会を与えよう

あなたが会社の経営者なら、若い世代にあなたや経営陣の日常的な活動をシャドーイングする機会を与えよう。その後、感想を尋ねてみよう。

あなたや経営陣がやっていることで、表面的でむしろ有害と感じられる習慣やルーチンはなかったか。会社や製品に改善点はないか。経営陣が気づいていない、会社を「破壊」しうる要因は何か。

7 支持者を3人選ぼう

(セレンディピティが起きて)何か新しいアイデアがひらめいたら、それを支持してくれそうな人を社内外から3人選ぼう。

社内のインフォーマルな権力構造を思い浮かべ、アイデアを後押しできそうな人を考えてみる。それから相手と気楽に会話しながら、どんな可能性があるか探ってみる。続いて、アイデアの実現の妨げになりそうな人を3人選び、説得するか、うまく避ける方法を考えてみよう。

組織外の人材を探すため、コワーキングスペースなどマルチプライヤーがいそうな場所に出かけてみよう。

クリスチャン・ブッシュ サンドボックス・ネットワーク共同創設者

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Christian Busch

ニューヨーク大学(NYU)とロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)で、パーパス・ドリブン・リーダーシップ、イノベーション、アントレプレナーシップを教える。LSEでイノベーション・アンド・コクリエーション・ラボの共同ディレクターとコースリーダーを務めたのち、NYUではセンター・フォー・グローバル・アフェアーズ(CGA)のグローバル・エコノミー・プログラムのディレクターを務める。LSEにて博士号(Ph.D.)取得。20カ国以上で活動する若手イノベーターのコミュニティであるサンドボックス・ネットワーク、強い影響力を持つリーダーの集まりであるリーダーズ・オン・パーパスの共同創設者。

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