儲けたいなら、「国策には逆らうな」

今後の「日経平均株価」の見方

しかし、「空売り比率」はもう30%台に戻っている。日本株は、やはり売り方にとっては魅力的なのだ。

「アベノミクスは第3の矢である『成長戦略』が思うように進まないため、第1の矢である『金融政策』に戻らざるを得ない脆弱性を露呈した」という見方もある。マーケットは、これからも、アベノミクスに対する期待と不安が入り混じって、ボラティリティー(変動率)の高い展開となりそうだ。

国策には逆らうな

「空売り比率が高まっている」「アベノミクスに対する期待と不安が入り混じる」とは書いたものの、多くの投資家は、今回の暴騰相場で「国策には逆らうな」という相場格言を思い知らされたことであろう。

もちろん、アベノミクスを冷静に眺めながら、批判をすることは一つの考え方である。だが、投資家の立場では、国民のお金である年金まで「流用」(?)するGPIF改革など、株価を下げさせるわけにはいかない、『国の死に物狂いの政策』に逆らうのも、現実的ではない。こと投資の立場に限れば、頭の良いやり方ではないと筆者は考える。

黒田総裁も、「まだまだ何でもやる」と言っている。

株価が上昇して、マーケットのステージが上がってしまうと、今までの感触で「割安」「割高」を論じるのは「危険」だ。

つまり、今までは、企業収益の予想と株価の関係でいえば、PER(株価収益率)でも14倍台前半で買って、15倍台後半で売ればよかった。だが、おそらくこれからは15倍台前半で買って、16倍台後半で売る、というのが、日本株を見るうえでの一つの基準になりそうだ。ここは、割り切って相場に臨むべきだ。

ヘッジファンド中心の外国人投資家は大幅買い越しになったが、海外年金やオイルマネー等はこの急激な動きについて行けなかった。彼らの動向が重要だが、現段階では比較的冷静で、「JPX日経400銘柄」の中で、ROE(自己資本利益率)の高い有望株を個別に買っている程度だ。

18億株台半ばまで減ってカラカラ状態だった裁定買い残が、11月5日現在では22億7000万株近くに増えてきた。今週はSQ(特別清算指数)算出日があるので、この数字には注意が必要である。25日移動平均との高いかい離率(8.19%)も気になる。現値近辺でもみ合うことで(=移動平均線が追い付いてくる)解消されるのだろうか?それとも・・。

ただし、中間決算が峠を越えつつある今、日経平均のEPS(一株当たり利益)は1055.02円となり、史上最高となっている。「株価を下げさせない国策」で急激な円安になり、産業界は混乱しているが、少なくとも円安は日経平均のEPSにとってはプラスに作用する。

PER(16倍台)の壁や、移動平均線とのかい離を考えると、全体相場が、どんどん上値を取って行くことも難しく、今週は再び個別株相場に戻りそうだ。日経平均の予想レンジは下値1万6400円、上値1万7200円としたい。

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