危険ドラッグ交通事故、“助手席”も罪になる 助手席男性の「免許取り消し」はなぜ?
「まず、危険ドラッグを吸引すると、『意識が朦朧とする』『幻覚・幻聴』『錯乱』といった症状が出るようです。正常な運転ができないおそれがあると言えるでしょう。
したがって、危険ドラッグを吸引して自動車を運転することは、『薬物の影響』により『正常な運転ができないおそれがある状態』で運転したことになるので、道路交通法違反となります。
この違反行為は、重大な交通事故を引き起こす危険性が高いので、『重大違反』と言えるでしょう。そうすると、助手席の男性は、運転者に危険ドラッグをわたした、ということですから、この『重大違反』を『そそのかした』ことになります。
つまり、道路交通法の運転免許取消事由に該当するのです」
刑事処罰を受ける可能性も
重大な事故を引き起こす危険な行為をそそのかしたのに、免許が取り消されるだけだと、制裁としては軽いようにも思えるが…
「それだけではありません。刑法には、『ほう助』という罪があります。これは、罪を犯すことを容易にした、つまり手助けした者を罰する規定です。
今回、助手席の男性は、運転者が危険ドラッグを吸引して運転することによって道路交通法違反を犯すことを手助けしたことになります。道路交通法違反のほう助として、運転者と同様、刑罰を受ける可能性があることになります」
谷原弁護士はこのように指摘していた。危険ドラッグに起因する事故は後を絶たない。興味本位で手を出すのは、絶対やめてもらいたいものだ。
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