ディー・エヌ・エーが、約330億円で米スマートフォン向けソーシャルゲームのngmoco社を買収

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ディー・エヌ・エーが、約330億円で米スマートフォン向けソーシャルゲームのngmoco社を買収

携帯向けソーシャルゲーム大手のディー・エヌ・エーが、かねて公言していた海外の買収戦略を加速させている。10月12日には、ついに総額4.03億ドル(約330億円)の買収を発表した。ディー・エヌ・エーが買収するのは、米ngmoco社。買収時に現金と株式・新株予約権を合わせて3.03億ドル支払い完全子会社化、さらに11年12月期のn社の業績に応じてさらに最大1億ドルを支払う。

買収資金は、手元資金のほか、自己株式および増資で賄う。このため、ディー・エヌ・エーの株式は最大で5.4%希薄化する。

n社は、08年6月設立のベンチャーでiPhone向けにゲームアプリを提供、アイテム課金型のソーシャルゲームビジネスを展開している。アプリの累計ダウンロード数は5000万超、また、ゲームコミュニティプラットフォーム「plus+ Network」も運営しており、その登録会員数は1200万人を超えるという、ソーシャルゲームの有力なプレーヤーだ。

n社は、基本的にはディー・エヌ・エーのモバゲーと同じビジネスモデルであり、ディー・エヌ・エーの海外展開戦略に合致する。ディー・エヌ・エーでは独自に展開していたゲームプラットフォームの「ミニネーション」をplus+ Networkに統合させ、海外のスマートフォン向けプラットフォームの核にする計画だ。また国内で展開するスマートフォン向けのモバゲーにもn社の開発環境を導入、スマートフォンでの開発環境を内外でシームレス化する。

n社の業績は09年12月期で売上高2.6億円、最終損益は9億円の赤字。ディー・エヌ・エー自身が示すようにソーシャルゲームは爆発的な成長を遂げる可能性をもつものの、期間損益での影響はまだ小さい。むしろ純資産が22億円程度のため、300億円を超えるのれんの償却が業績に影響してくる見込み。ただ、現時点では詳細が明らかでないので、業績見通しは変更しない。

(丸山 尚文 =東洋経済オンライン)

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