FSB(金融安定理事会)の規制議論、11月のG20に向けて注目が集まる

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 年内に決まるバーゼル新規制の最終的な内容と並行し、メガバンクが注目するのが「FSB(金融安定理事会)での議論の行方」(金融庁関係者)ともいわれる。自己資本規制の数値を発表したバーゼル銀行監督委員会の文書にも、「システム上重要な金融機関は、本日(9月12日)公表された基準を超える損失吸収力を持つべき」と記された。FSBではシステム上重要な金融機関に対する資本サーチャージやコンティンジェントキャピタル(条件付き資本)など複数の枠組みについて議論しており、11月に開催されるソウルのG20サミットまでに具体的な政策をまとめる。このFSBの議論に先行するのが米国で、「7月に成立した金融制度改革法では、システム上重要な金融機関に対する自己資本規制や流動性、レバレッジ規制が課されることになった」(小立敬主任研究員)。

FSBは「システム上重要な金融機関」の定義をしておらず、日本のメガバンクがその範疇に含まれるかどうかも未定。ただし、資本サーチャージはバーゼルの資本規制に付加されるものとみられており、義務化するような規制となるのかを含めて議論の行方はないがしろにはできない。最終報告がどのような形でまとまるのか。11月のソウルサミットの前に開かれるG20財務相・中央銀行総裁会議(10月21~23日)で議論の内容がどこまで見えるかが、当面の焦点となりそうだ。
(井下 健悟 =東洋経済オンライン)

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