人望がない人は「主語の使い方」でソンをしている 「巻き込み話法」のちょっとしたコツ
それは何がいいのでしょうか。「私はこうする。皆さん、ついてきてください」と言えば、「私」と「皆さん」の間に分離線ができます。けれども、「私たちはこうしましょう」と語りかければ、相手が話の内容に巻き込まれて、「自分もそうしなくちゃ」と思うきっかけになるのです。他人事ではなくて自分事だと感じるわけです。
物語の例としてはVSSの項でご紹介する、バイデン大統領の2021年2月22日のコロナ対策のスピーチも、締めの文章は巻き込み話法のweでした。
vigilant, to stay socially distanced, to mask up, get vaccinated when it's your turn.
ここでは「we」が2回、「us」「私たちに」が1回。たった3行の2文なのに、きちんと3回の巻き込み話法を使っています。
ビジネスでも家族でも、何の場面でもこの技法を使いましょう。「私はこうする、みんなついてきてほしい」は、両者の間にラポール(共感関係)が成立している時だけ有効です。
リーダーこそ使うと効果的
ワンマン社長で金力・知力・人柄すべてが備わっていて、部下が進んでついていきたいというような関係なら、巻き込み話法のweを使わなくても相手は動くでしょう。しかし、たとえそういう関係ができていても、巻き込み話法はより効果的です。
実は、友人のワンマン社長2名に頼んで実験をしてみたことがあります。「たまには巻き込み話法を使って『われわれはみんなで一緒にこの計画を実行したらどうだろうか』と言って、反応結果を教えてください」
報告された結果は、「部下がいつもより積極的に意見を出して、提案に乗ってきたのでびっくりした」でした。
「私たち」「われわれ」「われら」と、どんどん巻き込み話法を使ってみてください。その効果にあなたは感動の新発見をするはずです。
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