学習塾依存の受験生が独学派に「勝てない」理由 漫然と受けるだけの「受講地獄」は非常に危険だ
基本的に、受験勉強は自分の頭で考えることがとても大事です。難関大・有名大に合格する人は、客観的に自分を振り返って、どこまで理解できているか、志望校合格までに何が必要かをきちんと考えながら勉強しています。
そもそも、塾に通っているのは学校の授業が十分でなかったからでしょう。学校で周りの人と同じペースで同じ勉強していても、大半の生徒は目指すレベルの学力を身につけることができなかったり、逆に勉強についていけず落ちこぼれてしまったりするから、塾がさまざまな手段を駆使してサービスを提供しているのです。
たしかに、管理型の塾は生徒のためにオーダーメードの計画を立ててくれます。しかし、オーダーメードを実現するために、塾の中で決まっているマニュアルや、いわゆる「参考書ルート」と呼ばれる使用参考書の組合せ、あるいはテストや暗記チェックのやり方などが凝り固まってしまっている場合もあるのです。どの塾がダメだというわけではなく、その生徒のことを100%把握できていない段階でスケジュールをつくっていく以上、どうしてもそうなってしまうわけです。
もちろん、学校でなんとなく授業を受けるよりもそのような塾に通うほうが断然よいのです。とはいえ、得意・不得意や進度は生徒一人ひとりちがうのですから、それぞれの段階でやるべきことは、生徒自身が把握しなければならないのです。塾を過信することは、不合格となるリスクを高めます。
定期的に自分の勉強を振り返ろう
塾や予備校に頼りっきりにならないためにも、月に1回、あるいは2週間に1回程度、自分の勉強を振り返る時間を設けることをおすすめします。「ここはよくできた。逆に、ここはできていないから勉強時間を増やさなければならない」とか、「英語はうまく進められているけれど、数学は伸びていないから、数学の勉強の割合を少し高めよう」など、振り返る内容はどのようなことでもかまいません。
もっとも、合格する生徒が全員正確に、まったく間違うことなく振り返りができているかというと、必ずしもそうではありません。ただ、自分が次にどうすればいいのかを考えている生徒(振り返る姿勢がある人)と考えていない人とでは、受験勉強の期間を通じて大きな差がついてしまうことは明らかです。
スケジュールをつくってくれたり参考書の進め方を組んでくれたりする塾を活用するメリットは大いにあるのですが、そこに依存し思考を停止してしまうことには大きな危険が潜んでいます。自分の頭で考えること、自分の進捗を自分で把握することを習慣づけてください。
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