米モルガン・スタンレーのパワン・パッシ氏ら株式担当幹部が主導したブロック取引に関する米司法省の捜査で、当局が調べている通信記録には、パッシ氏が頻繁に電話でやり取りしていた相手やモルガン・スタンレーの一部主要顧客が含まれていることが、事情に詳しい複数の関係者の話から分かった。
当局は一部のケースについて、オンラインチャットや携帯電話上のテキスト、電子メール、アプリ経由で送信されたメッセージなどへのアクセスを求めている。こうした要請が公になっていないことを理由に関係者が匿名を条件に語った。
モルガンSブロック取引で刑事捜査、パッシ氏通話記録も-関係者
通信記録が求められている人物リストには、シタデルのサーベイヤー・キャピタルのアンドルー・リーベスキンド氏やエレメント・キャピタル・マネジメントのジョン・ドーフマン氏らウォール街の有力ヘッジファンドの幹部や、CaaSキャピタル・マネジメント、アイレット・マネジメントといったブロック取引を中心に手掛ける、比較的小規模の企業の運用担当者が含まれる。
バンカーでは、クレディ・スイス・グループの株式キャピタル・マーケッツ・グループのリスク担当幹部フェリッペ・ポーティリョ氏やゴールドマン・サックス・グループのパートナーのマイケル・ダウム氏、バークレイズの米株式現物トレーディング責任者のマイケル・ルイス氏が含まれるという。ルイス氏は2018年までモルガン・スタンレーで勤務していた。
このリストは、これら幹部が捜査対象の中心にあることを必ずしも意味しないが、規制当局と検察当局がウォール街のブロック取引に対し調査の網を広げていることを示唆している。全ての企業あるいは幹部が、当局から直接連絡を受けたわけではないという。
これら企業の担当者はいずれもコメントを控えたか、コメントの要請に返答していない。米司法省の報道官からも返答は得られていない。
原題:
Morgan Stanley Relationships Across Wall Street Snared in Probe(抜粋)
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著者:Sridhar Natarajan、Gillian Tan、Hema Parmar
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