企業の競争優位はカスタマーサービスで決まる ダイソン、アップル、フェデックスの共通点

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企業における、カスタマーサービスの戦略的重要性とは? 世界の代表的な企業の事例をもとにご紹介します(写真:maroke/PIXTA)
商品やサービスで差別化が難しくなっている昨今、あらゆる組織の成功をもたらすものは、質の高いカスタマーサービスにかかっている。
カスタマーサービスは、もはや顧客からの問い合わせに対応する「企業の一部門」ではない。顧客の声をきっかけにして経営戦略、人材育成、組織設計、マネタイズまでを再構築し、真の競争力を得るための手段となっている。特に、昨今は多様なデジタルのサービスやツール、SNSなどが導入され、カスタマーサービスへのいろんな手段が増えている。
このたび、半世紀近くにわたってCX(カスタマーエクスペリエンス)の分野をコンサルタントとしてリードしてきたジョン・グッドマン氏の著作『デジタル時代のカスタマーサービス戦略』が邦訳出版された。グッドマン氏と親交が深く、同書の翻訳を担当した畑中伸介氏が、著名な企業の事例をもとに、「顧客起点の企業変革」について論じる。

ダイソンの掃除機の取っ手にあるメッセージ

スマホを買い替えたがうまく設定できない、鉄道会社のオンライン予約を登録したいが設定できない……。誰もが普段の日常生活において、製品やサービスの不具合や使い方について、企業に問い合わせをした経験があるだろう。

『デジタル時代のカスタマーサービス戦略』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

近年デジタル化が進むなかで、多くの消費者が製品やサービスを購入する際につまずくようになった。また、ネットでの買い物が増え、実物を触ったり試したりしないまま購入手続きを進める人も増えた。

ところが、実物を確認していなかったために、届いた製品がイメージと違う、注文したものと異なる製品が届いた、代金を支払ったのに製品が届かないなど、トラブルに見舞われることも少なくない。

助けてもらおうとコールセンターに電話をすると、キーパッドであれこれ数字を選ぶように指示されたあげく、異様に待たされてしまう。ホームページ上にチャットで問い合わせができる機能を設けている企業もあるものの、大概がチャットボット(AI自動会話プログラム)を利用しているため、らちが明かない回答しか得られないことが多い。

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