なぜ米国とEUはロシア制裁で合意しにくいのか 対ロシアで欧州の失うものは米国よりはるかに大

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ウクライナを巡る問題でロシアに厳しい姿勢を取ることに米国と欧州連合(EU)が合意しにくいのは、ロシアと衝突でEUが失うものが米国よりはるかに大きいためだ。

ロシアはEUにとって第5位の貿易相手国で、最大のエネルギー供給国だ。一方、米国にとっては辛うじて30位。投資についても同じような格差がある。ロシアにはイケアやロイヤル・ダッチ・シェル、フォルクスワーゲン(VW)など欧州の有名企業が資金を投じている。

EUはロシアからの天然ガス供給が途絶えることを心配

エネルギー価格急伸に伴う消費手控えやインフレ高進を背景にEU当局者は予想される制裁に慎重だ。ウクライナ侵攻阻止を目指す措置でロシアが受ける痛手が欧州を上回ることを望む一方、戦争が起きて、最も需要が大きい冬のさなかに天然ガス供給が途絶えることを心配している。

ブルーベイ・アセット・マネジメントの新興市場担当シニアストラテジスト、ティモシー・アッシュ氏は「欧州のエネルギー価格が主な懸念だ」とブルームバーグテレビジョンに語った。ロシアのプーチン大統領は、欧州が「今冬の天然ガスや寒さに恐怖感を持ってほしいと考えている。自分がウクライナに入っても何もしてほしくない」と述べた。

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