「2022年3月ダイヤ改正で引退」の鉄道車両6選 全国のJRから私鉄まで、大人気列車も姿を消す
JR東日本のエリアでは首都圏・関東エリアで引退する車両がある。その1つが相模線の205系だ。205系と言えば、国鉄末期からJR発足当初にかけて首都圏や関西地方に導入された通勤形車両だ。相模線で使用されている205系500番代は、相模線の電化に際して1991年に登場したもので、同じ205系を名乗りながらもデザインを変え、相模線オリジナルの車両として長らく活躍してきたものだ。
205系500番代では、扉の脇に開閉ボタンが付き、乗客がドアを開閉することで車内を保温するように造られている。登場当初、運転台の脇にはブラウン管テレビのようなCRTモニターがあり、運転情報支援システムとして運転に必要な情報を表示する仕組みがあった。現在の新形車両では当たり前のように採用されたもので、現行の新形車両では運転台のパネルに仕込まれているが、相模線の205系500番代も後にモニターを交換、現在ではコンパクトな画面になっている。
また、205系500番代は客室から乗務員室越しに前面展望が可能な構造で、窓の位置を下げたため、子供の身長でも前面展望ができるのが特徴だ。この構造は偶然ながら、後継のE131系にも取り入れられている。
205系500番代の後継車両は新形車両のE131系500番代で、2021年11月から相模線で営業運転に就いていて、当面は205系500番代と混在している。ダイヤ改正に合わせてE131系500番代に統一されるほか、相模線と横浜線の直通運転が廃止される。
宇都宮線・日光線205系600番代
こちらも205系だが、宇都宮線・日光線の205系は京葉線や埼京線で使用されていた車両を転用したもので、2012年に登場して翌年から使用されている。
京葉線からの転用車と埼京線からの転用車でデザインが違うほか、日光線用は茶色をベースしたレトロ調なのに対し、宇都宮線用は上野東京ラインや湘南新宿ラインの車両に合わせて、オレンジと緑色の湘南色のラインを取り入れている。だが、実際には湘南カラーの車両が日光線を走ったり、レトロ調カラーの車両が宇都宮線を走ったりしている。
転用に際して、10両編成から4両編成に短くしたほか、車内にはトイレも設置され、相模線の205系500番代と同じくドアの横に開閉ボタンが追加された。また、205系600番代では日光線の勾配に備え、下り坂を一定速度で走行可能な抑速ブレーキも追加された。
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