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「週休3日制」で損をする企業・得をする企業の差 急いで導入すれば生産性が落ちる可能性も

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  • 横山 信弘 アタックス・セールス・アソシエイツ 代表取締役会長
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日本企業の最大の問題は、組織が硬直化していることだ。この問題は、日本人気質が密接に関わっている。「事なかれ主義」がまかり通るので、変革がなされないまま長い年月を過ごせてしまう。経済大国にまで昇りつめた過去に、長い間すがってしまったのだ。

3年や5年周期で変革を経験している組織なら、環境が変化するたび柔軟に対応ができた。しかし日本企業は20年も30年も変革を先送りにした。その結果、

・10年前に変化させなければならなかったこと
・5年前に変化させなければならなかったこと
・今すぐ変化させなければならないこと

が一度に押し寄せることになった。だからこそ現場は混乱する。何から手を付けていいのか、わからないぐらいに問題が山積みになった。

先述したとおり、デジタル競争力は世界でも低いほうだ。10年前に経験しておくべきだったデジタルシフトが、いまだに十分ではない。働き方改革もそう。多くの負債を抱えたまま、変化させずに今がある。だからこそ、英企業の6割が「週休3日制」導入後に生産性をアップさせても参考にならない。

日本を代表する企業も存続をかける

一部の報道では、「週休3日制を導入することで、働き方にメリハリがつき、意欲の改善に繋がる」ともあった。そして余暇を充実させたい若者の採用に有利に働くというのだ。たしかにそうだろう。週休3日制はインパクトがある。それだけで魅力を覚える若者は多いはずだ。

パナソニックは昨年10月に、1000人以上の希望退職者を募った。そして2021年1月には、「従業員のウェルビーイング(幸福感)を担保する」と公言し、「週休3日制」を導入しようとする。

加速する企業の“新陳代謝”。血の入れ替えをしながら組織変革できなければ、たとえ日本を代表する企業であろうと存続ができない。

産業構造そのものが変化していく時代に、労働環境もまた異次元のスピードで変化していく。失われた時間を取り戻すために、日本企業は一つ一つの問題を、順序を間違えることなく解決していくほかない。

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