大丸・松坂屋、増税後に見せた"踏ん張り" 上半期ベースで過去最高営業益を更新
消費税率引き上げ後初の中間決算にしては健闘したといっていいだろう。大丸、松坂屋が主軸の百貨店大手J.フロント リテイリングの2015年2月期上期(3~8月期)の売上高は5576億円で着地。前年同期比0.2%減で踏みとどまった。
営業利益は、人件費削減など販売管理費の抑制効果で、184億円と前年同期比2.7%増を確保、07年の設立以来、上期ベースで小幅ながら過去最高を更新した。
3月は高級時計、宝飾品など高額品の駆け込み消費で、大丸と松坂屋の合計売上高は前年同月比36.2%増と空前の盛り上がりを見せた。反動で4月は同15.3%減と落ち込んだが、その後は月を追うごとに減少率は縮小。8月に同0.6%増と前年比プラスに浮上した。
ただ、4月の増税時点では、「もう少し早い段階での売り上げ回復を想定していた」と山本良一社長はいう。それが遅れた原因は地方の疲弊と若年層の動きの鈍さだ。
若年層向けは落ち込んだまま
たとえば大丸東京店は前年同期比6.2%増と好調だった一方、大丸須磨店は同3.6%減と不調。都心店の好調に対し、地方店が不振で、足を引っ張る構造となっている。
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