米HPが分社化、PC・プリンタ事業切り離し アジレントとの分離に次ぐ2度目の大分割

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 10月6日、米ヒューレット・パッカード(HP)、コンピューター・プリンター事業と企業ハードウエア・サービス事業を分割し、2つの上場会社へ分社化すると発表した。2013年1月撮影(2014年 ロイター /Stephen Lam)

[6日 ロイター] - 米ヒューレット・パッカード(HP)は6日、コンピューター・プリンター事業と企業ハードウエア・サービス事業を分割し、2つの上場会社へ分社化すると発表した。

同社の声明によると、分社化は来年、株主に対する非課税の株主割当増資によって実施する。

現在、コンピューター・プリンター事業と企業ハードウエア・サービス事業はそれぞれ、売上高と利益の約半分を占めている。HPの今年度の売上高は1120億ドルが見込まれている。

分社化後にパソコン・プリンター事業は「HP」と呼ばれ、同部門現幹部のディオン・ワイズラー氏が最高経営責任者(CEO)に就く。

企業ハードウエア・サービス事業はヒューレット・パッカード・エンタープライズとなり、現在HPのCEOを務めるメグ・ホイットマン氏がCEOとなる。ホイットマン氏はパソコン・プリンター事業の会長にも就く。

発表を受け、HPの株価は約6.2%上昇した。

ただ、今回のHPの動きをめぐり、一部アナリストの間からは懐疑的な声も聞かれた。

バークレイズのアナリストは顧客向けノートで「今回の決定が明確に伝えられない、もしくはしっかりと遂行されないという事態に陥れば、HPの株価にマイナスの影響が及ぶ可能性がある」との見方を示した。

バースタイン・リサーチのアナリストも、「マイナスの相乗効果」や分社化に伴う一時的コストについて警鐘を鳴らした。また、分社化は同社の力強さが後押ししたものではなく、ぜい弱さが引き金になっているとも指摘した。 

一方、UBSのアナリスト、スティーブン・ミルノビッチ氏は「時間とともに新たな価値を生み出す可能性がある」と評価。さらに、一定の事業に絞り込む取り組みは、相乗効果よりも重要との認識を示した。

投資家やアナリストの多くはこれまでHPに対し、分社化、あるいはパソコン事業を売却し、利益率の高い企業向けサーバー、ネットワーク、データストレージ事業に注力するよう求めていた。

HP株の1.49%を保有するリレーショナル・インベスターズの創始者、ラルフ・ホイットワース氏は、「株主は今後、不採算事業を他事業の収益で維持したり、その他の大規模複合企業を悩ます非効率について心配することなくそれぞれの資産グループに投資ができる」と評価した。

HPはまた、分社化とは関係なく、5万5000人の削減を計画していると明らかにした。第2・四半期決算発表の際には4万5000─5万人を削減するとしていたが、これを上方修正した。

*内容を追加して再送します。

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