内需伸びない根底に規制 政治に任せず民で解決を--ローソン社長CEO 新浪剛史

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──重慶市から招致の話があったそうですが、進出の決め手は。

人口密度が非常に高く、オフィス街の昼食難民も多い。2年前に実際に行って、早く出たほうがいいと思った。成長率も中国の平均より高い。今後の中国展開は北京、天津、東北部、広州、上海の周辺部なども視野に入れていく。10年で5000~1万店を展開したい。

──日本のコンビニというビジネスモデルは、中国で通用しますか。

コンビニは、ソフトとしても輸出できる。世界的に見ると、小売りはスモールマーケットにシフトしており、お客さんに近づいている。コンビニは中国でも十分に通じる。

中国の地元資本のコンビニは、取引先からのリベートなどで利益を確保しており、成長性があるビジネスモデルとして成功している例はほとんどないだろう。店舗はほかをまねているケースが多く、サプライチェーンを持っていないからだ。

── 一方で、国内市場は猛暑効果が出て、回復しつつある。

既存店が前年比をクリアしたといっても、消費の力は弱い。コンビニ以外で安く手に入るものも多く、正味はさほど強くない。

やはりコンビニは、いかに新しい価値を構築できるかだ。ヒットした「プレミアムロールケーキ」は、それまで100円がベースだった価格を150円にしたが、お客さんはその価値を認めてくれた。品質と価格から見て値頃感がある物を作るのは、人的資源も資金もかかる。だが、質を重視するのは、仕組み産業の代表たるコンビニの役目だ。

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