なぜ今さら「菅vs.小沢」? 迷走する民主党政権
勝負の行方はどうなるのか。小沢陣営の懸念は、政治資金をめぐる問題に焦点が当たり続け、代表選に投票する地方議員、党員・サポーターからの得票(1224ポイントのうち400ポイント)が伸び悩むことだ。
が、9月1日の立候補者共同会見で小沢氏はさっそく牽制している。「ほかにも政治資金をめぐる問題があるが、領収書を含めてすべてをオープンにしているのは私だけ」と、反小沢の急先鋒でもある仙谷由人官房長官の事務所経費支出問題を暗に批判した。菅陣営が政治資金問題を争点にするのであれば、こちらも攻める、という意思表示だろう。
一方で824ポイントある国会議員からの支持は拮抗している。9月1日にそれぞれが開いた決起集会に集まった議員数は小沢陣営が約150名、菅陣営が約130名。今後、不参加だった約170名の議員の奪い合いになるが、当初の票固めでは小沢氏がリードしているようだ。
マーケットも小沢出馬を好感だが
皮肉なことに、マーケットも小沢氏の代表選出馬を好感している。「小沢氏の主張は財政拡大につながっていく。大胆な政策を打つだろう、という期待感がある」とUBS証券エコノミストの会田卓司氏は言う。