死亡保険を劇的に安くする方法 【第2回】年間15万円だって、無理なく節約できる
ただ、問題なのは、それが「本当に必要な保障」であるかどうか、だ。
例えば、営業担当者が用意してきた、あなたへの「おすすめプラン」を鵜呑みにして、実際には自分に合っていない保険に入ってしまい、結果としてムダな保険料を払っている人は少なくない。
なぜ、「おすすめプラン」がおすすめではないかというと、それはただの標準的な型決めプランであって、あなただけに合わせてつくられた保障プランではないことが多いからだ。
営業担当者はそのプランを持ってくる前に、あなたの年収をたずねただろうか。今の貯金額をたずねただろうか。家族構成や、将来どんな人生設計を立てているのか、あなたと膝を交えて話し合っただろうか。
型決めプランの多くは一般的なデータをもとに、さまざまな損失や損害のリスクを幅広くカバーできるように設計されている。その中には、あなた自身にとっては、必要のない保障も含まれている。将来、自分と家族の身にふりかかる可能性が低い損失、損害までもカバーする保険に入ったのでは、結果としてムダな保険料を払うことになってしまう。
ムダな保険料を払うほど、あなたの家計に余裕があるのか、考えてみてほしい。
高額になりがちな保険金額は、必要保障額を元に決める
では、自分にとって「本当に必要な保障」とは何か。
わかりやすいのは、死亡保険だろう。死亡保険は、自分に万一のことがあったときに、残された家族が将来の生活に困らないように、必要なお金を払ってもらう保険だ。
万一のときに払ってもらうお金、すなわち保険金額が高ければ高いほど、支払う保険料も当然高くなる。残された家族に「本当に必要な保障」が、3,000万円なのか5000万円なのか、あるいは1億円なのかで、保険料に大きな差がつく。だから、保険料をできるだけ安く抑えようとするのなら、死亡保険の場合は保険金額を安くすればいい。
ただ、そうはいっても、保険金額を決めるときに自分で計算をして具体的な金額を出すことができる人はほとんどいない。必要保障額といって、〈残された家族の将来の支出—(現在の資産+将来の収入)〉で算出した金額が、死亡保険の保険金額として適正な額となる。死亡保険料を本当に安くしたい人は、まずこの必要保障額を計算することが欠かせない。
しかも、必要保障額は、原則として時間の経過とともにどんどん減っていくものだ。時間の経過を横軸に、金額を縦軸にした図であらわすと、右肩下がりの三角形を描く。つまり、必要保障額の考え方に合った死亡保険とは、保険金額が右肩下がりになるものが最も理想的な保険ということになる。
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