またも東京メトロ上場に“黄信号”、地下鉄統合議論の混沌


 ただ長期的に見ると、悪い話ではない。今後10年間は都内に新路線の建設予定がない中、合併を通じて事業拡大を図れる。利便性が増せば利用者増も期待でき、運賃を柔軟に変えることも可能だ。将来的に「都営地下鉄を売却することになれば、JRなど手を挙げる会社は多いはず」(高橋光佳・みずほ証券シニアクレジットアナリスト)。

となると統合時期とスキームが重要だが、「一元化後に上場を目指すべき」(猪瀬副知事)。このため「メトロは路線を買い取らず、都へ路線使用料を支払いながら運営することになるのでは」(鉄道ジャーナリストの梅原淳氏)との見方もある。年内には方針が固まる見通しだが、行方は混沌としている。

(前田佳子 撮影:尾形文繁 =週刊東洋経済2010年8月28日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 育休世代 vs.専業主婦前提社会
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • 西村直人の乗り物見聞録
  • 白馬通年リゾートへの道
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
小野薬品vs.本庶京大教授<br>大型新薬めぐり深まる溝

本庶佑教授と小野薬品工業がタッグを組んで生み出したがん免疫治療薬「オプジーボ」。ところが、本庶氏が特許の正当な対価として150億円の支払いを求め、小野薬品工業を提訴する方針を固めた。両者の関係はなぜこじれてしまったのか。

  • 新刊
  • ランキング