三井住友FG社長、株価割安放置にイライラの日々 安定収益上げ配当利回りは5%を超えているのに

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米投資銀行大手ジェフリーズへの出資比率引き上げも

一方、米国では今年7月に約430億円を投じて資本提携したジェフリーズとの関係強化を目指す。ヘルスケアやクロスボーダーM&A(企業の合併・買収)、LBO(レバレッジド・バイアウト)の共同引き受けなど3分野でスタートした協業は「滑り出しが非常に順調」と述べた。提携発表時に最大4.9%としていた出資比率の引き上げも視野に入れる。

三井住友FG傘下の三井住友銀行は、19年4月にニューヨーク連邦準備銀行からマネーロンダリング(資金洗浄)防止に関する内部管理体制が不十分として改善措置を求められている。ジェフリーズへの出資引き上げは、改善措置を達成したと米当局に認められた後に申請が可能となる。

株価水準は「Shame」

ジェフリーズへの出資も含めた成長投資は今年4月以降で計4300億に上るが、自己株取得の機動的実施など株主還元にも力を入れる。22年度までに配当性向40%との目標に対して、今期(22年3月期)では43%を見込む。

太田氏は、毎年安定的な収益を上げて配当利回りが5%を超えているにも関わらず株価水準が割安であることを「Shame(経営者として恥ずかしい)」という言葉で表現し、「具体的に何とかしたいのにうまくいかないのでイライラしている」と述べた。

国内では16年以降、日本銀行がマイナス金利政策を続けており、銀行株価の下押し要因となっている。太田氏は「われわれとしては成長戦略をきちんと描いて投資家に理解してもらい、成長企業だとアピールするしかない」と述べ、情報開示に一層力を入れる方針を示した。

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著者:萩原ゆき、浦中大我

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