JALvs.ANA「徒歩でもマイル貯まる」アプリ活用術 JAL Wellness&Travel、ANA Pocket、Milesを比較

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筆者は10月下旬から「Miles」を約2カ月利用してきたが、その間の移動距離が2283マイル(約3650km)で、獲得マイルは1万0929マイルとなった。

始動して間もないせいか、電車で移動した履歴が車で記録されるなどの事例が少なくない。この場合、ある程度は移動手段の修正を依頼し、すぐに反映されるが、飛行機で移動した履歴が最終的に反映されない事例もあった。このあたりはあまり厳格に考えずにのぞんだほうがよさそうだ。

気になるポイントの交換は?

気になるのはポイントの交換だろう。さまざまな特典が用意されているが、その多くは例えば、動画サービスの「初回(初月)無料」など、登録を促進させるものが多く、単純に商品がもらえるものはそれほど多くない。そのなかではファミリーマートのコーヒー無料の特典が1000マイル(ただし、期間限定で利用は1回のみ)と使いやすい。

Milesで得られる特典の1つであるファミリーマートのコーヒーS。通常は1000マイルだが、プラチナ会員の場合、10%少ない900マイルで得られる(左)、Milesのアプリ画面。JALダイナミックパッケージの割引は人気の高い交換アイテムだ(右)(筆者撮影)

純粋に換金性が高い特典としてはアマゾンギフト券があるが、これは数が限られており、タイミングが合わないと獲得することが難しい。なお、12月22日現在、2万マイルでアマゾンギフト券100円分が獲得できる。ファミリーマートのコーヒー20杯分に相当するマイルが必要なので、還元率は高くない。

旅行に関心の高い層が気になる特典は、JALダイナミックパッケージ(国内)の割引だろう。

月間ステータスがいちばん下のシルバー会員の場合、200マイルで通常1グループにつき、1人あたり1000円割引となるところ、2022年3月31日までの予約分は2000円割引となる。

「Miles」はマイルの有効期限が設定されていないので、気長に貯めて使うことができる。また、海外での移動も加算されるため、将来コロナ禍が落ち着いた後は、海外旅行に出かけた際にもマイルが獲得できる点は強みといえる。

■「ANA Pocket」は有料プランの換算率に注目

「Miles」でおすすめできる特典はJALダイナミックパッケージであると紹介したが、「Miles」のライバルとなる「ANA Pocket(ANAポケット)」は、ANAグループのプラットフォーム事業会社である「ANA X」によって運営されており、より航空旅行との親和性が高い。12月20日にiOS版がリリースされたので、インストールしてみた。Android版については2022年春ごろの利用開始を予定している。

加算率は公表されていないが、1㎞につき、おおむね次のポイントが加算されるようだ。

徒歩・ランニング  50ポイント
自転車       20ポイント
バス・電車・船   8ポイント
車           6ポイント
飛行機       0.8ポイント

ANAの系列会社が運用しているにもかかわらず、同じ距離を移動すれば、飛行機よりも新幹線のほうが10倍も効率よく貯めることができることになる。

このポイントを500ポイント貯めるごとに、ガチャとよばれるスマホ上のくじを1回引くことができる。

【2021年12月23日14時50分追記】初出時、ポイント数に誤りがありましたので修正しました。

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