プレゼン後、私のフェースブック上でも、友人や知人が、次々にこのプレゼンについての感想を投稿していました。
など、共感の声であふれていました。
豊田社長の振り切ったパフォーマンスは、北海道日本ハムファイターズの監督に就任した新庄剛志氏を彷彿とさせます。その心は、「目的を達成する」ためであれば、徹底的に「道化」になることをいとわないというところでしょうか。
豊田社長は、社内報の中で、「すごいプレゼンをする秘訣は何か」と聞かれて、こう答えています。
カッコつけて話そうとすることほど、カッコ悪いことはないということです。
保守的な業界で当初、豊田流プレゼンに、「やりすぎだ」と眉をひそめる人が多かったのも事実ですが、そうした声に臆することもなく、大きな身振りと笑顔で徹底的に聴衆を楽しませること、奮起させることに情熱を注いできました。
彼があえて、堂々とした動作にこだわり、ある種の「道化」を演じ切る裏には、「昨日までのやり方を踏襲していては、立ち行かなくなる」という強い危機感を、強いエネルギーで体現したい、そうした意図があるはずです。
「グローバルで共感を広げられるか」が課題
「創造的プレゼン」は「社会の空気を変える力」を持つ。豊田社長の捨て身のパフォーマンスはこんなことを教えてくれたわけですが、トヨタ自動車に対する風圧はいまだかつてなく高くなっています。
国際的な環境NGOは、トヨタをターゲットにした批判の手を緩めてはいませんし、グローバルメディアや世論は、アンチガソリン車へ舵を大きく切っており、「多様な選択肢」というトヨタの姿勢に異議を唱えています。
今回のプレゼンが日本語で行われたことは、「まずは国内の理解を得たい」という思いもあったのかもしれません。
今後、どのようにグローバルで共感を広げていくのかが大きな課題になってくるでしょう。
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