世界企業が測った「スマホ広告」本当の効果

ユニリーバの独自調査で何がわかったのか

山縣亜己(やまがた・あこ)●外資系広告代理店を経て、2005年にイニシアティブメディア東京(IGPグループ)に入社、日本代表を務める。2009年からユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティングのメディアダイレクター
英国発祥で約190カ国に展開するユニリーバ。約6.4兆円の売上高を誇り、「LUX(ラックス)」「Dove(ダヴ)」「レセナ」「リプトン」などのブランドで知られる世界最大級の消費財メーカーである。日本では、テレビを中心に年間で約100億円の広告宣伝費を投下。マス広告を使ったブランディングやマーケティングに力点を置く企業でもある。
そのユニリーバが、スマートフォン広告の「本当の効果」を測るユニークな調査を実施した。2014年春のキャンペーンで投入した新製品について、スマホで広告を打ち、それを見たユーザーをシステム的に追跡して調べる仕掛けだ。サイバーエージェントの子会社で広告配信サービスを展開するマイクロアドや調査会社などと共同で実施した。
ポイントは、パソコンを含めたインターネット広告と一括りにされることが多いスマホ広告“だけ”の効果を切り出して調べたことだ。パソコンと比べて圧倒的に小さい画面の中に収めるスマホ広告は、はたしてユーザーに届いているのか。ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティングの山縣亜己メディアダイレクターに聞いた。

スマホ広告は調査が後れている分野

――スマホ広告だけの効果を測る調査は、珍しいのでしょうか。

そうですね。ユニリーバは調査好きな会社ですが、それでもスマホ広告についてはまだまだ調査事例が少なく、立ち後れた分野です。スマホのようなモバイルだけのブランディングというと、なかなか行き着けていません。

一方、モバイルはユーザーの接触時間も長く、つねに身近に置いています。テレビとは視聴の仕方が違い、ユーザーと画面の距離は近いということなども考えつつ、モバイルを使ってどのようなことができるのかを探るためにも、独自に効果を調べたいと思いました。

――どのような調査を実施したのでしょうか。

今春(2014年春)に発売したある新製品について、モバイルで広告を打ち、それを見た人を追跡してアンケートを表示させて広告の印象や認知の度合いなどを答えてもらうという調査です。広告配信と組み合わせてブランド効果を測定するサービスとしてマイクロアドが提供している「BLADE-LIFT(ブレード・リフト)」を利用しました。

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