オンライン面談が憂鬱な人が知らない「対話の型」 相手の頭の中を「交通整理」するだけでいい

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この塾生(セミナー講師)のセンターピン(悩みのポイント)は「自分が運営メンバーに重要なことを伝えていない」でした。それを見つけられないまま思考整理を終了したら、「結論を出した気」になっただけで、本当の問題は解消できないままだったでしょう。

今の状態のまま全国展開を加速させたら、メンバーの足並みがバラバラになってしまい、いずれ空中分解するかもしれません。まず足元を固めるためにメンバーに自分たちの役割を再認識してもらうところから始めるのは、小さいようで実は重要なポイントではないでしょうか。

この塾生とは長い付き合いでもあるので、お互いに気心が知れていて、もともと心を開いてくれていたというのも大きかったでしょう。

事業を展開するのは教育・医療・福祉の3つの分野だけでいいとか、自分がメンバーたちに対して肝心なことを伝えていないなど、今まで無意識だったことや、考えてもいなかったことに気づけたようです。

自分の事業を全国に普及するには

最初に決めたタイトルは「自分の事業を全国に普及するには」。

これを鵜呑みにして思考整理を進めたら、「全国に支部をつくるには?」「それぞれの支部の拠点をどこに置く?」のような方法論に終始したかもしれません。

この塾生は、自分が何をすべきかがわかったので、さっそくコミュニケーターという肩書きを正式につけて、それぞれのレベルで何が修得できるのかをハッキリさせ、コミュニケーター1人ひとりをホームページで大きく紹介するなどして、組織の体制を整え始めました。

私とはそこまでやりとりしませんでしたが、自分で何をすべきかを考えて、行動に移したということです。

これが相手の思考整理の効果です。

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