オンライン面談が憂鬱な人が知らない「対話の型」 相手の頭の中を「交通整理」するだけでいい

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この4ステップは、私が27歳で独立した当時から20年以上使っており、もちろんオフラインでも使える技術です。

コンサルティングの現場では相手の思考整理をする場面が本当に多いので、毎回、場当たり的に違う方法で行うのは大変です。だから「型」のようなものがあると便利だな、と一般的なコーチングのスキルをできる限りそぎ落としていき、この4つのステップに集約しました。

「自分のお困りごと」の整理方法

この型は、自分自身の思考整理にも使えます。人の相談に乗る前に、練習を兼ねて、この4つのステップに沿って「自分のお困りごと」を整理してみましょう。

・ステップ1 タイトルは何ですか?
「来週のプレゼン、うまくいくかな」と気になっているのなら、「来週のプレゼンをどうすれば成功できるか」とタイトルを決めてみます。
・ステップ2 現状はどうですか?
プレゼンの準備はどこまで進んでいるのでしょうか。資料の作成、会場の準備、プレゼンする相手のリサーチ、話し方の練習……思いつく限りの作業を挙げていきます。
・ステップ3 どんな結果が理想的ですか?
最後まで失敗なく話したい、商品の契約を取りたい、聞き手を笑わせたい、社内で企画を通したい、上司に評価されたい。理想は人それぞれ。複数になってもOKです。
・ステップ4 どんな条件が整えば理想を実現できますか?
「最後まで失敗しないで話したいけど、人前で話すのは苦手」
ああ、これがモヤモヤの原因ですね。
そのギャップを埋めたら、きっとモヤモヤも解消できます。
「ギャップを埋めるためにできることは何ですか?」
「そうだな……。まずは、『人前で話す前に1人で話して、スマホで動画をとって、チェックすることで、改善点をつかむ』ことでしょうか」

このような感じで自問自答しているうちに、「まだ自分にできることはあるな」と気づいたら、それを実行すればいいだけです。

それでもまだ、「失敗したらどうしよう」という思いは残っているかもしれませんが、「モヤモヤ」が「モヤ」ぐらいに減ったら、気持ちはずいぶん軽くなります。

これが思考整理です。

人は誰でも「思考のクセ」があります。

その思考のクセがネガティブで、たとえば、常にできない理由を思いつきやすい人は、頭の中で思考が堂々めぐりして、疲れがちです。

そういう心のコリをほぐすための心のマッサージが、思考整理です。

だからこそ、4つのステップで構成するビジョナリーコーチングのような思考整理の「型」を使いこなせると、自分自身が気疲れフリーでいられます。と同時に、その「型」が思考整理のメインストリートにもなってくれて、とても便利です。

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