テディベアの語源を知ると意外とビックリする訳 「熊のぬいぐるみ」がなぜ英語でこう呼ばれるのか

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正解は(C)のセオドア・ルーズヴェルト大統領です。

テディはセオドアの愛称

「熊のぬいぐるみ」を英語でteddy bearと言います。これはアメリカ合衆国の第26 代大統領Theodore Roosevelt「セオドア・ルーズヴェルト」(1858~1919)の名前からきています。Teddy「テディ」はTheodoreの愛称なのです。

ルーズヴェルトはハーヴァード大学を卒業してニューヨーク州選出の下院議員になりますが、夫人を亡くし失意の中でしばらく牧場経営に携わります。心の傷が癒えると、今度は海軍省に入って海軍次官となり、スペインとの米西戦争が勃発すると、職を辞して義勇兵を率いて戦い国民的な英雄になります。

その人気を背景にニューヨーク州知事を務めた後、副大統領になったのですが、1901年にマッキンリー大統領が暗殺されてしまい、ルーズヴェルトは史上最年少の42歳で大統領となります。国内では大企業の独占を規制し自然保護運動を促進し、外交ではパナマの独立を支援してパナマ運河を完成させました。

また日露戦争の停戦を仲介した功績でノーベル平和賞を受賞しています。アメリカでしばしば行われる歴代大統領ランキング調査では、いまでも常に上位に選ばれています。

ルーズヴェルトのいちばんの趣味は狩猟でした。1902 年の秋、休暇でミシシッピー州の森に熊狩りに出かけたのですが、なかなか獲物を仕留めることができません。

同行したハンターがやっとのことで猟犬に追われ傷ついた子熊を追い詰めます。大統領に最後の1発を撃つように言ったのですが、「瀕死の動物を撃つのは狩猟の精神に反する」と言って撃つことを拒否しました。

ドイツ「シュタイフ」社は大儲け

この狩猟には新聞記者も同行していました。翌日、その話を「ワシントン・ポスト」が漫画入りで記事にします。漫画には、撃つことを拒絶する大統領と可愛らしい子熊が描かれていました。

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これにヒントを得たニューヨークのおもちゃ屋の主人が毛でふわふわした熊のぬいぐるみをつくり、新聞記事と一緒にショーウィンドーに飾ったところ、たちまち人気となりました。

しまいにはルーズヴェルトの許可を得て“Teddy’s Bear”という名前をつけて大々的に売り出したのです。

ちょうどこの頃、ドイツの「シュタイフ」という会社も熊のぬいぐるみの製造を始めていました。1904 年のライプチヒ見本市に出品すると注文が殺到してシュタイフ社は世界的なテディベアのメーカーとなるのです。

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