「消費税引き下げ」を政府がまるで議論しない理由 下手を打つと「財政悪化を加速させる」だけ
おそらく、ほとんどの日本国民は、この政府の公約を信用しないでしょう。日本の現在の財政状態、高齢化による今後のいっそうの財政悪化、これまで段階的に増税してきた経緯などから、国民は「早晩、消費税が復活するだろう」「別の形で増税するだろう」と予想します。この状態では、消費は一時的にしか増えません。
つまり、日本では「消費税ゼロ」を恒久的な政策として実施しても、駆け込み需要で将来の需要の先食いをするだけに終わります。経済の活性化には繋がらず、税収減で財政をさらに悪化させるだけに終わってしまうのです。
日本では、「なぜマレーシアにできたことが日本にはできないっていうんでしょうか?」(れいわ新選組・山本太郎代表)と言われますが、マレーシアの「消費税ゼロ」の効果は大いに疑問視されています。
消費税ゼロが来年夏に実現?
このように、「消費税ゼロ」が経済を活性化させる効果は極めて疑わしく、財政悪化を招くリスクが大きいことから、政府はこの議論から距離を置いています。
また、1970年代から自民党の先達が消費税の導入と税率の引き上げに、まさしく政治生命を懸けて取り組んできたことも、議論を躊躇させるところです。
では、この先も「消費税ゼロ」は実現せず、「民衆のはかない願望」であり続けるのでしょうか。ここからは個人的な予測にすぎません。しかし私は近い将来、早ければ来年の夏にも消費税の引き下げが実現すると思います。
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