ジープ「グランドチェロキ―L」ベール脱いだ全貌 10年ぶり刷新で内外装や走り、機能はどう進化?

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「セレクテレインシステム」によって、雪道での安定した走りを披露(写真:FCAジャパン)

さらに、「渡河性能も向上させた。従来型を100mm回る水深600mmの深さまで対応し、8km/h以下であれば安全な渡河ができることを検証している」とより詳細な数値を公表する。

4WDシステムについても言及し、「2速の副変速機付き『クォドラトラックⅡ』を採用した。ギア比が2.73:1となる『Active 4-Low』ではフラッグシップモデルにふさわしい走破性能を発揮する。さらに、駆動力のマネージメントシステムでありジープの特徴のひとつである『セレクテレインシステム』では、オート、スポーツ、ロック、スノー、マッド&サンドといった5つの路⾯モードがあらかじめ設定されており、前進と後退のいずれも対応する『ヒルディセント』機能とともに、安全にそして確実に悪路を走破できる」とジープ各モデルが誇る悪路の走破性能をグランドチェロキーLでも確保していることを証明した。

ACCやLKなど高度な運転支援機能を搭載

開発主査のマリオ・ホームズ氏は、グランドチェロキーLの先進技術について、「先進安全技術では、従来型では搭載のなかった自動化レベル2である『ACC(前走車追従)機能』と『LK(車線維持支援)機能』を搭載。また、歩行者や自転車を検知する『衝突被害軽減ブレーキ』や、交差点での衝突回避を支援する『インターセクションコリジョンアシスト』も装備する」と、高度な運転支援が受けられる環境が整ったことを紹介。

「3列シート部の頭上に内蔵した『インテリアリアフェイシングカメラ』の映像を大型センターディスプレイに映し出すことができるので、後方の様子が前席から確認できて安心だ」と、独自装備を例に挙げセキュリティ面にもデジタル化が進んでいることを示した。

グランドチェロキーLは2022年2月から日本市場での販売を開始する。まずは、「リミテッド/788万円」、「サミットリザーブ/999万円」の2グレード構成で販売をスタートさせる。従来型に設定のあったベースグレード「ラレード」にはプレスカンファレンスで触れられなかったものの、価格競争力の観点から、グレード名は異なるかもしれないが、いずれ低価格モデルの設定も考えられる。

オンロードでのハンドリング性能も大幅に向上(写真:FCAジャパン)
西村 直人 交通コメンテーター

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にしむら なおと / Naoto Nishimura

1972年1月東京都生まれ。WRカーやF1、さらには2輪界のF1と言われるMotoGPマシンでのサーキット走行をこなしつつ、4&2輪の草レースにも精力的に参戦中。また、大型トラックやバス、トレーラーの公道試乗も積極的に行うほか、ハイブリッド路線バスやハイブリッド電車など、物流や環境に関する取材を多数担当。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)理事。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。(財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員。(協)日本イラストレーション協会(JILLA)監事。★Facebook「交通コメンテーター西村直人の日々

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