ワクチン3回目「交互接種」を国が推奨する事情 「ワクチン選択は可能だが…」後藤厚労相が説明
後藤氏:3回目接種でも大規模接種センターを作る選択肢はもちろんある。ただ、1回目、2回目でやったようにルートをきっちり分けて、市町村ルートはファイザー、職域と大規模接種はモデルナというようには分けずに、合わせて供給をすることで今手配をしている。
松山キャスター:同じ自治体の中でモデルナとファイザーの2つのラインを扱えるようにするのか。
後藤氏:丁寧に扱ってもらわないといけないが、1つの窓口で両方を扱うことになる。
職域接種の負担軽減と3回目接種の優先度
橋下徹氏(番組コメンテーター、元大阪市長、弁護士):1、2回目は職域接種がものすごい力を発揮した。ただ、あれ、全部企業負担でやってもらったのではないか。政府として職域接種の人件費や会場代をきちんとサポートする考えはないのか。
後藤氏:ワクチン自体は国が支出している。職域接種では会場を提供してもらうなどご協力を頂いた。ワクチン接種のコストについて、交付金等で面倒を見る検討をする必要もある。

橋下氏:社員やその関係者、取引業者など幅広く各企業が(コスト面で)頑張った。やはり公益的観点でしっかりサポートしていただきたい。
後藤氏:おっしゃる意味はよくわかる。
松山キャスター:岸田首相が3回目接種の前倒しを表明した。3,600万人の高齢者を優先して前倒しすることも1つの考えだが、どうか。
後藤氏:既存のワクチンのオミクロン株への効果、感染状況、ワクチン供給力、自治体の準備態勢などをある程度見極めたうえで、優先度に応じてできる限り前倒ししたいというのが政府全体の方針だ。おそらく重症化リスクの高い人ということで優先度を決めていくことになる。
松山キャスター:重症化リスクの高い人、すなわちまずは高齢者からという考えもある。
後藤氏:そういう考えは大いにある。否定はしないが、検討段階だ。
松山キャスター:海外では2回目接種から3カ月後に打つ国もある。どれくらい短縮するの。
後藤氏:日本の場合はルールを決めれば、多くの人が協力してくれる。あまり多くの人が打たない国とは違う扱いも必要だろう。