年金大改正!「何歳」でもらえば最もおトクか? 老後30年間で7200万円もの額を無視できない

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ただ、繰り下げた場合、寿命も考えなければならない。67歳まで繰り下げると、年金は65歳開始と比べ16.8%増、総額は78歳以上で65歳開始を上回る。70歳で受け取ると42%増で、65歳開始時の場合とトントンになる損益分岐年齢は81歳以上。75歳で受け取ると84%増だが、損益分岐点は86歳以上になって、それ以上生きなければ損をしてしまう。

ちなみに2020年時点の日本人の平均寿命は、女性が87.74歳、男性が81.64歳。寿命はまだまだ延びる余地があるという。特に女性は繰り下げ受給を選んだほうが有利に受け取れる可能性が高い。

税金や社会保険料を気にしすぎる必要はない

年金には税金や社会保険料がかかる。住民税や社会保険料は、65歳以上で年18万円以上の公的年金を受け取れば、原則天引きされる。所得税は、65歳未満で108万円超、65歳以上で158万円超の公的年金を受け取ると、源泉徴収される(収入が公的年金のみの場合)。

繰り下げによって公的年金が増えると、天引きされる税や社会保険料も増える。ただ、年金が増えたほうが、結果的に手元に残るお金も増える。繰り下げた期間は年金を受け取っていないため、関連する税や保険料も発生しない。税や保険料の負担を考慮し、繰り下げをためらう必要はない。

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