ボルボの「EV大転換」日本でも始まった攻勢の起点 「C40Recharge」投入、日本法人社長に聞く未来展望

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「私はそれらのミックスだと考えます。私は毎日、ボルボのPHEVをドライブしており、いつもEVモードで走らせています。遠くまで行くときはエンジンの力も借りますが、EVの快適性、スムーズさ、トルクに慣れてしまうと、もうエンジン車には戻れないなと思いますね。

われわれが現在PHEVの販売に力を入れているのは、将来のピュアEVの顧客を育てるためです。もちろん、EVがボルボ以外の他ブランドから顧客を獲得する割合はとても高いことを予想しています。すでに受注を開始している欧州でも、これを裏打ちする結果が出ています」

電動化と並行して、その周辺にあるサステイナビリティへの貢献と、ボルボの伝統である安全性の確保、顧客がパーソナライズできるデジタル・システムが、今後のプレミアムカー販売促進の鍵である、とパーソン社長は続ける。

「2030年までに全車をピュアEVに」

「もちろん、われわれの伝統は安全性に根ざしています。電動化にあたっても、衝突時の高圧電流の遮断をはじめ、確固たる基準と多くのノウハウを注ぎ込んでいます。これまでの内燃機関車同様、ボルボが安全性に妥協することはありえません。すべてのお客様に安心して乗っていただくことができます。

そしてサステイナビリティはボルボのコアバリューであり続けてきました。これまでと違うことといえば、地球温暖化に対する緊急性がより高まったということでしょう。このため、2030年までに全車をピュアEVにするという声明を出したのです」

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「パーソナライゼーションの鍵は、われわれがグーグルと共同開発したデジタル・サービスです。ユーザーそれぞれにカスタマイズされたかたちで、Googleマップを使ったスムーズなナビゲーションや、Googleアシスタントを使った音声によるエアコンやインフォテインメント機能のコントロールを楽しんでいただくことが可能です」

クールで素朴なイメージのボルボの中に、攻めの姿勢が貫かれている。サブスクリプションの100台のユーザーは、キャンペーン・サイトを通じて期間内に応募した人の中から抽選で選ばれる予定だ。

(撮影:尾形文繁)
田中 誠司 PRストラテジスト、ポーリクロム代表取締役、PARCFERME編集長

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たなか せいじ / Seiji Tanaka

自動車雑誌『カーグラフィック』編集長、BMW Japan広報部長、UNIQLOグローバルPRマネジャー等を歴任。1975年生まれ。筑波大学基礎工学類卒業。近著に「奥山清行 デザイン全史」(新潮社)。モノ文化を伝えるマルチメディア「PARCFERME」編集長を務める。

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