真・女神転生Ⅴ「傑作」が残した只1つの惜しい点 もっと「東京が舞台」という設定を活かせたはず

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さて、真・女神転生Ⅴの特徴を簡潔に表すなら「面倒くささが楽しい古き良き日本のRPG」と言ったところだろうか。

まず、皆さんに注意してもらいたいのは「オートセーブがない」点だ。最近はオートセーブのゲームが主流で、たとえゲームオーバーになっても、その直前からやり直しできるようなゲームも多くなった。なのでゲームに慣れている人は、ついセーブを怠ってしまいがちだ。

特にゲームシステムを十分に理解できていない序盤。まだ敵が弱いので全滅の危機も少なく、トントン拍子に進めてしまう。そして、しばらく遊んだ後に突然現れた強敵にやられてゲームオーバーになってしまう。

ムービーが流れて、タイトル画面に戻された後でふと気づくのだ。

「あれ、セーブしたのいつだっけ!?」

僕はこれで魔界の冒頭からやり直しになって、1時間ほど時間を無駄にしてしまった。皆さんには同じ轍を踏まないでもらいたい。

また、レベル上げが面倒なのも日本のRPG感がある。最近のゲームではストーリーやサブクエストを遊んでいれば、各地のボスキャラはそのままの流れで倒せるというレベル調整がされていることが多い。

しかし真・女神転生Ⅴの場合は所々で、段違いに強いボスが出てくるので、ちょくちょくレベル上げしなければいけない。しかも戦闘システムの都合上、何度か敗北覚悟で敵の攻撃パターンを見極めないと、なかなか勝つことができないのである。

「殺意にあふれた」戦闘システム

戦闘システムは極めて「殺意にあふれた」システムとなっている。一言で言えば「プレイヤーのターン中は、ずっと味方の行動が続く」というものだ。

よくRPGのターンバトルでは、敵味方が素早さの早い順に攻撃していくというものが多いの対して、真・女神転生Ⅴではプレイヤーのターンと敵のターンは明確に区分されている。

さらに、相手の弱点属性を攻撃したり、クリティカルが発生すれば味方の攻撃回数が増える。最大8回まで味方が続けて行動することができる。

これだけ聞くと「一方的に攻撃できるなら、プレイヤー有利で楽だな」と思ってしまうかもしれないが、システムは敵側にも適用される。これが同作の戦闘を殺意にあふれたものにしている。

もし敵が味方の弱点をついたら、ただただ一方的にタコ殴りされて、気づいたらゲームオーバーなんてことも珍しくない。ザコ戦でも気がぬけない。これが同作の戦闘であり、飽きがこない理由の1つである。

もう1つの醍醐味は「悪魔合体」

もう1つの飽きがこない理由は、同シリーズの根幹とも言える「悪魔合体システム」だろう。プレイヤーは行く先々で出会う悪魔たちとの会話を通じて、彼らを仲魔にできる。さらに、悪魔同士を合体させることで、より強力な仲魔が手に入る。

さらに仲魔が持つ特徴的なスキルを好みに合わせて継承させれば、自分だけの個性的で頼りがいのある仲魔が生まれる。たとえば水と火と雷の魔法が使える仲魔を作ったり、あるいは打撃技に特化した仲魔を作ったりできる。仲魔の育て方ひとつで、難易度も大きく変わる。

というわけで、真・女神転生Ⅴのシステムは飽きや中だるみを感じさせない、非常に洗練されたゲームシステムだと感じた。

次ページ名作だが「ただ1つ惜しい点」も…
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