GoTo待てない人へ「地方・県民割」で激安旅する技 「新GoTo」を最大限お得に使いこなす方法も紹介
むしろ追い風となりそうなのが、ゲストハウスやビジネスホテル、民宿など、安価な宿泊施設である。地域共通クーポンが一律となり、とりわけ平日の3000円という金額はインパクトがある。
例えば、1泊1名で4500円の宿泊施設に泊まったとする。その場合、宿泊費が30%割引で1350円引きとなり実際の支払い額は3150円となる。さらにクーポンが3000円分付帯されるとすれば、差し引き150円となってしまう。還元率は実に97%となる。
還元率が100%を超えるような制度設計をするとは考えがたいが、現時点で得られる情報に限定しても、「平日、安い宿にたくさん泊まる」ことが最も還元率が高くなるという原則は変わりそうにない。また、平日と休日で地域共通クーポンの金額に極端な差があることから、週末に近い平日に人気が集中することが想定される。
一方で懸念されるのが、Go To トラベル実施にともなう、宿泊費の引き上げである。価格変動制を導入した宿泊施設が多くなっている昨今、これについてはある程度致し方ない点もあるが、利用者として工夫できる点が1つある。
それは、早めに旅の予約を立てることだ。一般的に日程が近づいてきたり、予約が増えてきたりすると価格も上がる。早めにホテルの予約をしてしまい、事後的に申請する。
宿への直接申し込みは、公式サイト検索予約サービス「ステイナビ」を通すところがほとんどだ。同サイトでも「Go To トラベル事業が再開された場合、既に宿公式サイトにてご予約(既存予約・新規予約)されている場合にもGo To トラベル クーポンの適用ができるよう準備を進めております」とアナウンスされている。また、例えば楽天トラベルでは「あとからクーポン」という形で事後的に還元が受けられることを告知している。
事後申請は、宿泊施設のみでなく、ダイナミックパッケージでも可能である。
例えば、ANAは2021年2月24日、「Go To トラベルキャンペーンが再開した場合、再開時のルールにならい、予約済みの旅行をGo Toトラベル事業対象とする」と発表した。JALも2021年3月2日、「Go To トラベル事業が再開した場合は、再開時の条件にならい、ご予約済みのご旅行を本事業の対象といたします」と発表している。
盛り上がる「県民割」
全国版のGo To トラベルがなかなか再開しないなか、2021年10月以降、各都道府県が一気に再開させたのが、いわゆる県民割である。これは居住する都道府県を旅行する場合に旅費を割り引くもので、正式な名は「地域観光事業支援」。「ミニGo To」と称されることがある。
2021年11月22日時点で、東京都以外の46道府県で実施されている。予算規模は約3000億円とかなり大きい。1人1泊あたり5000円を上限とする宿泊費の補助に加えて、2000円を上限とするクーポンの発行にも補助金を交付する内容となっている。どの道府県もある程度似た内容となっているのはそのためである。
そのうち、主だったものは以下のとおりである。
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