エヴァの次は999「シンカリオン」コラボへの執念 制作者たちが語る「絶対聞けないウラ話」が満載
シンカリオンのコラボを語るに当たって忘れてはならないのが、9月17日に放送された3回目のコラボ「出撃、シンカリオンZ500 TYPE EVA」である。
東映太秦映画村の巨大エヴァンゲリオン初号機が「鬼エヴァ」になって登場し、JR西日本の新幹線500 TYPE EVAと私鉄の名古屋鉄道のミュースカイがZ合体するというJRと私鉄のコラボも見られるこの回について、放送後だから語れる裏話を鈴木プロデューサーとエヴァンゲリオンのライセンスを管理するグラウンドワークスの神村靖宏代表に聞いてみた。
今回、主人公のシンがエヴァの世界に入り込むキッカケになったのが、都市伝説として有名な「きさらぎ駅」。ネット掲示板の書き込みを発祥とするこの異界の駅は、浜松市の遠州鉄道に乗るうちにたどりつくとされている。
鈴木氏が言う。「一番苦労したのは主人公シンの移動でした。東映太秦映画村の初号機像から変身した鬼エヴァと戦うために京都に行ってもらわなければいけない。でも京都に行く理由がない」
ストーリー上で無理に京都へ行かせるより、シンの設定であるミステリー好きを生かし、異界のきさらぎ駅を経由させてはどうだろう。そこを入り口としてシンカリオンとエヴァンゲリオンの世界を繋げてしまえばすべてが自然だ、そう考えたという。
碇ゲンドウへのこだわり
幻のきさらぎ駅を探して遠州鉄道に乗り込んだシンたちはあやしい駅にたどりつく。それがきさらぎ駅だ。そしてきさらぎ駅に佇んでいた先客が、エヴァの重要キャラクターである碇ゲンドウである。
奇妙なことは続く。きさらぎ駅のホームにすべりこんできた列車は京都行きの嵐山線だった。「内装デザインは嵐山線を意識しました。ただ画としてのイメージはエヴァシリーズに登場する国電型半鋼製電車です。車窓から差し込む夕日の感じも再現しています」(鈴木氏)。
今回、シンカリオンシリーズ初登場となる碇ゲンドウについても聞いてみた。ゲンドウが相手にするのは、鈴木氏をして「決して後ろを向かない究極の前向きキャラ」といわしめる、あのシンである。
そこで鈴木氏に「普段シンジやレイのような気持ちを内に秘める子どもたちと触れ合っているゲンドウは、開けっぴろげなシンが相手だと困惑しませんか」といらぬ心配をぶつけてみたところ、「普段シンジに対するのと同じ態度でシンに接してもらっています。それが観ている方の違和感になるよう意図しています」と答えてくれた。
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