「食べるラー油」一発屋じゃなかったブームその後 日本の食卓にどのような影響を与えたのか

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2011年以降は、ブームの反動により市場規模が縮小する局面はあったものの、2020年もラー油の市場規模は41億円と、ブーム前の13億円の約3倍の規模を維持しています。

2020年の調味料の市場規模は、大きいものから、ショウガ82億円、ワサビ80億円、ニンニク64億円となっており、ラー油の市場規模も決して小さくはなく、代表的な調味料のうちの1つであると言えるでしょう(ショウガ・ワサビ等は、チューブやびんに入った各種調味料のデータであり、生鮮のものは対象外)。

それでは、ラー油は現在、どのように使用されているのでしょうか。インテージ食卓調査「キッチンダイアリー」から、ラー油を使用したメニューについて、2020年の出現率上位10位を見てみます。キッチンダイアリーとは、2人以上家族の主家事担当者の女性を対象とした、食卓情報データです。

2位のおにぎりと、5位の冷奴は、食べるラー油が提案していた食べ方です。食べるラー油は、あまりにも市場が急拡大したため、「一発屋」のように一時的なブームで終わってしまった印象を持っている人も少なくないかもしれません。

ところが、食べるラー油で広がった食の楽しみ方は、ブームから10年以上たった2020年でも定着していることがわかります。

1人でも鍋を楽しめるようにした「個食鍋つゆ」

続いて、「個食鍋つゆ」のブームに着目します。鍋料理は家族で囲んで楽しむものといったイメージがあり、従来は鍋つゆのパック商品も3~4人用の大型のものが中心でした。

単身世帯が増える中、「1人でも鍋を楽しみたい」という需要もあり、2012年に発売されたのが個食鍋つゆ。固形状で小分けにされており、1つだけ使用することで、1人でも鍋料理を手軽に作れるというものです。

個食鍋つゆの市場規模の推移をみると、2013年に前年比431%と大きく伸長した後も増加を続け、2020年には2012年の約16倍の82億円にまで成長しました。鍋つゆ市場全体のうちの金額構成比も2020年には20%を超えています。

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