上司との交渉がヘタな人が見落とす「3つの視点」 時間を最も奪う要因は「人」、伝え方のコツは?

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頭出し連絡の応用がすべてです(写真:kikuo/PIXTA)

世間では常識だとされていることが、実は仕事のスピードと効率を下げていることが多々あります。

組織の中で働いていると、自分がいくら早く仕事を処理しても、早く仕事が終わるとは限りません。たいていの仕事には自分以外の「人」がからんできて、その人が動いてくれなければ仕事は進んでいかないからです。

「上司は忙しいから、返信が遅くなるのはしかたがない」

「自分でコントロールできるのは自分のことだけ」

「仕事が遅い人と同じチームになったのは、運が悪かったとあきらめるしかない」

そんなふうに考えている方も多いかもしれません。

実は、その認識はまったくの見当違いで、人に時間を奪われることは断じて「どうしようもないこと」ではありません。ほんの少し工夫をするだけで、上司や部下、外注先、クライアントにいたるまで、だれもが早く動いてくれるようになるのです。

頭出し連絡の応用がすべて

拙著『すべての仕事を2分の1の時間で終わらせる ガチ速仕事術』でも詳しく解説している高速仕事術のノウハウのなかから、いくつかご紹介しましょう。

まずは「事前の頭出し連絡」で相手の無意識に案件をすり込ませる方法です。

これは脳に情報を「事前インプットする方法」で、表の意識と裏の意識を同時にコントロールし、自分だけではなく他人にも応用できる手法です。

たとえば、自分で考えた企画について上司の承認を得る必要がある場合、たいていの人は企画が固まった段階で上司に提出し、判断を仰ぎます。でも、この方法だとその場でOKが出ることはほとんどなく、たいていは「ちょっと考えさせて」などと言われて、返事まで数日を要することになります。

上司から一刻も早く返事をもらいたいなら、企画が固まってからではなく、もっとラフな案の段階で一度、軽めに相談しておくのが効果的です。「今こんな企画を考えておりまして、細かいところまで決まったらまたご相談させていただきたいのですが、よろしいでしょうか」。そんなふうにお伺いを立てたら「ダメだ」という上司はまずいません。

そして後日、細かな企画案がまとまった段階で再度相談すると、だいたいはその場か、遅くても当日中にゴーサイン(もしくは「ここをこう直して」といった具体的な修正指示)をもらうことができるのです。

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