超ハイスペック男性「婚活2年半」でズタボロの訳

体験して感じた婚活市場「女性上位」の実態

婚活男性がとくに知っておかねばならないのは、自分がいかにハイスペックであろうと、膨大なデータベース上ではつねに2番目以下の候補者であるということ。女性が思い描く“理想の結婚相手”には絶対に勝てない。同年収ならより若い男性、さらによりイケメンをという、果てしない欲望のエスカレーションが起きています。

今の婚活市場は男性にとって「無理ゲー」

──連敗中の高橋さんが結婚相談所へ面談に行ったとき、同じく相談に来ていた女性会員と担当者の話す声が隣室から聞こえてきた。

僕には「頑張りましょう。1万5000円で追加のサービスがありますよ」の一点張り。それに対し、女性にはより具体的・実際的なアドバイスをしていた。あの瞬間「もう、いいや」と吹っ切れた。自分は陳列棚の商品だったと気づいたんです。

高橋 勅徳(たかはしみさのり)/1974年生まれ。神戸大学大学院経営学研究科博士課程後期課程修了。沖縄大学専任講師、滋賀大学准教授、首都大学東京大学院准教授を経て現職。専攻は企業家研究、ソーシャル・イノベーション論。共著書に『制度的企業家』『ソーシャル・イノベーションを理論化する』。(撮影:風間仁一郎)

男性会員はファッションやコミュニケーション講習でラッピングされた商品、ウィンドーショッピングのようにそれを見て回る女性会員はお客さん。女性が理想の結婚相手を安全に選べるように、婚活市場のビジネスモデルが設計されているのです。

──モテない男性は優しい女性に出会う偶然を待つしかない、という結論には脱力しましたが……。

自分が失敗しましたからね(笑)。現在のゲームルール上、女性は45歳までなら何度でも婚活に戻って、自分の理想を追い続けられる。学生に話を聞くと、今は彼氏がいても婚活パーティーに行くのは普通だそうです。女性が今の彼氏よりベターな人をつねに探し、それを狩りに行くのが婚活という活動の現実。

そこでは男性はつねに誰かと比較され、仮にマッチングに成功しても、女性の「もっといい人いないかな」の探索を受け入れなきゃいけない。正直、男にとって無理ゲーです。

現状ルールの中で男性の最適戦略は「待つ」しかない。必死で女性と出会う機会をつくって、理不尽な目に遭うのも我慢して、選んでもらえるまで「待つ」しかないよと。設計上僕も含めた男性は不利な状況に置かれているので、それを踏まえ自分はどう行動していくかを考えていったほうがいい。女性だって45歳になった途端、強制退場という理不尽な現実がある。逆に、そこまでして結婚を選ぶ必要があるのか、ということまで考えなきゃいけないと思います。

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