茶道を学ぶ人が和の伝統文化の本質に近づける訳 相手を「思いやり、もてなす」ことで見えてくる
お茶室の中でただ1つ命のあるものが花です。最初見た花と帰り際に見る花の様子も違っているかもしれません。
この他にもお部屋を清める為のお香で「香道」が表現されていたり、「着物」を着てのお茶会は日本の民族衣装を楽しんだり、作法を学ぶことができます。
つまり、茶道を学ぶということは「日本を学ぶ」「和を学ぶ」ということに通じるのです。
ですから、外国人の方々に和の心を聞かれた時、茶道をテーマに話をしていくと、さまざまな日本の文化がまとまっていて、わかりやすいと思います。
たくさんの要素を大切にするからこそ生まれる一期一会
茶道では同じお茶会は二度とないという考え方をします。
例え、以前おもてなしをしたお客様を再度もてなす際に、同じ顔ぶれ、同じお茶室、同じ道具であったとしてもです。
その日その時のお茶会は二度となく、一度限りのものであると考えて、心を込めておもてなしをします。
ですから、そのいっときを茶道は大切にします。
そういった茶道の精神を表現しているのが「一期一会」という言葉です。
「一期」とは仏教語で「一生涯」を表し、「一会」は、「ただ一度の出会い」を意味します。多くの方々が「その日に出会った人とは、今後もう二度と会えないかもしれないので、その人との時間を大切にしましょう」と解釈しているようです。
しかし、私がみなさんにお伝えしたい意味は少し違います。
「たとえ毎日顔を合わせる家族や友人、仕事仲間であっても、その日その時の出会いは一生に一度だけで、二度と同じ日や機会が戻ってくることはありません」ということです。
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