銃誤射で2人死傷「人気アメリカ人俳優」の悲劇 原因は「映画の予算削減」のせいという見方も

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現在63歳のアレックがプロの俳優としてデビューしたのは1980年。90年代にはアクション映画『レッド・オクトーバーを追え!』やロマンチックコメディ『キスへのプレリュード』などに主演し、イケメン主演級映画スターとしての地位を謳歌した。

しかし、近年アメリカでは、コメディで人気を集めてきている。その大きな転機となったのは、2006年に放映開始したNBCのテレビドラマ『30 ROCK/サーティ・ロック』だ。この番組で、アレックはエミーを2度受賞した。

2016年からは、やはりNBCが放映する『サタデー・ナイト・ライブ』にドナルド・トランプ役で出演し、大絶賛を受ける。トランプを徹底的にコキおろし、バカにするこの役でも、アレックはまたもやエミーを受賞。当然のことながら、トランプ支持者には嫌われることになった(そのひとりにはトランプのリアリティ番組に出演した彼の弟、スティーブン・ボールドウィンも含まれる)。

最近はまた、日本でもヒットしたアニメーション映画『ボス・ベイビー』に声優として参加している。ひねくれていて、トラブルメーカーでもあるこの赤ちゃんの声に選ばれるにあたって、彼自身のパーソナリティのイメージが大きく関係したことは間違いない。

実は「お騒がせ俳優」としての一面も

事実、アレックはトラブルとスキャンダルでも知られてきた。政治家の道を断念したのにも、それがかなり関係しているといわれる。

最も有名なのは、元妻キム・ベイシンガーとの間に授かった娘アイルランドに対する暴言。長年の親権争いに疲れきっていたアレックは、当時11歳だった娘が電話に出ないことに苛立ち、彼女を豚よばわりするメッセージをボイスメールに残したのだ。その音声はゴシップサイトTMZにリークされ、アレックは全米から大バッシングを受けることになった。

後にアレックは、雑誌『PLAYBOY』への取材で、あの出来事のせいで自殺を考えたと打ち明けている。思いとどまったのは、もしそうしたならばまさに元妻の思い通りになると気づいたからだ。

そんな彼が次の妻となるヒラリアと出会ったのは2011年。25歳下のヨガインストラクターとの新しい恋はゴシップメディアにとって格好のネタとなり、アレックはパパラッチと何度となく衝突するようになる。その中でパパラッチにゲイ差別発言をしたせいで、彼が司会を務めるトーク番組が打ち切られてしまったりもしている。

ボールドウィンとヒラリア(写真:MEGA/Getty)

また、2012年には、飛行機のドアが閉まり、携帯の使用を禁止するようにとのアナウンスがあったのにゲームを続け、飛行機から降ろされる出来事があった。2014年には自転車で反対車線を走って警察に捕まり、2018年には他人を殴って警察沙汰に。きっかけは駐車場のスペースをめぐって争いになったことだと言われているが、本人は否定している。

最近は、妻ヒラリアに関するお騒がせもあった。彼女はスペイン生まれを売りにしてきたのだが、実はアメリカ生まれのアメリカ人で、名前もヒラリーだったことが暴かれたのだ。セレブとの結婚をきっかけに自らもタレント的な活動をするようになっていた彼女は、わざとスペイン語訛りのある英語でしゃべったり、テレビで「キューリは英語でなんというんだっけ?」などとぼけたりしていた。この件でヒラリアは世間から嘘つき呼ばわりされ、さんざん批判されたが、アレックはずっと彼女を支え、寄り添い続けた。

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