日本の親が「育児がつらい」と感じる3つの理由 アメリカに比べると、特別大変そうに見える
ここで注意していただきたいのは、「世間体」と「社会性」がしばしば混同されることです。従来、世間体とは、本来はそうすべき合理的な理由やそうせざるをえない事情があるにもかかわらず、人目を気にしてできない、もしくは、するのが憚られる状態のことです。しかし日本では、「社会性」を高く保とうとするあまりに周囲の目、すなわち「世間体」を気にしてしまう傾向が強いように思います。
「世間体」と「社会性」は似て非なるもので、日本独自の考え方といえます。日本は、モノがあふれて物質的には豊かな国です。それにもかかわらず、しばしば「精神的に豊かではない」と指摘されるのは、この「世間体」の考え方が大きく関係していると私は考えています。
親はもっと「自分の快適さ」を追求していい
「人と同じでなければいけない」と考えたり、他人からの評価を気にしたりして無理をすれば、ストレスになるのは当然です。しかし、はたして「自分の幸せ」よりも「他人の目」を優先する必要はあるのでしょうか。ちょっと立ち止まって、そのことをよく考えていただきたいと思います。
親がストレスを抱えていると、子どもによい影響はありません。子どもは、親にはつねに笑っていてほしいものです。親がいつも笑顔でいるためには、定期的にリフレッシュして心の余裕を持つ努力をしなければなりません。
そうすれば、子どもが思うとおりに行動しなくても、イライラせずにすむかもしれない。24時間子どもに張りついて一挙手一投足に反応するよりも、よほどよい子育てができるはずです。
「育児がつらい」という状況を脱するためには、自分が知らず知らずのうちにとらわれているさまざまな思い込みに気づくことが大切です。母親も、もちろん父親も、自分の快適さをもっと追求していい。そのことに気づくことが、子どもをよりよく育てるための第一歩となるのです。
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