シングルファーザーを悩ませる「娘の生理」問題

実は子どもも父親に相談できずに困っている

シングルファーザーになる理由には、大きく分けて「死別」と「離婚」があるが、コミュニティー作りにおいてはまったく別物として扱っているという。

「死別された方、離婚された方、それぞれの交流の場所は分けてます。

また、死別の中でも、自死遺族の方や病気や事故で亡くされた方などがいて、抱えている事情はまったく異なります。病気で亡くされた方の中でも、突然亡くなった場合もあれば、長期の闘病後に亡くされた方もいます。

1人ひとりに寄り添い、個々人が抱えているものをうかがって、それぞれが悩みを共有できる場所を作るようにしています」

事情が異なるのはシングルファーザー本人だけではない。子どもの置かれた状況も千差万別だ。

「死別したひとり親の子と離婚したひとり親の子では、メンタルの状況も全然違います。子どものケアも含めて大事ですね。

子どもの笑顔のツボは『親の心の余裕』なんです。親に心の余裕がなければ、自然と険しい顔をしたり、ちょっとしたことで怒ってしまったりするでしょう。親が1人しかいない状況だと、その親がその子どもに与える影響はとても大きいんです。

親が笑顔になると子どもも笑顔になれます。子どもの笑顔のためにも、親の精神的なサポートはとても大事だというのを痛感しますね。

私たちのコミュニティーは、パパもママも子どもたちも大勢いる、1つの大きな家族というふうに捉えています。家庭では『ひとり親』でも、この場所には『たくさんの親』がいるので、お互いがお互いを補っていければいいなと考えています」

ひとり親の支援制度「柔軟な運用を」

シングルファーザーはシングルマザーに比べ、正社員として勤めている人が多く、平均所得も高いことが明らかとなっている(厚生労働省の「平成28年度全国ひとり親世帯等調査」)。

もっとも、自分しか稼ぐ人がいないプレッシャーや、病気で働けなくなった場合などの不安を抱えている点はシングルマザーと同様だ。

遺族年金や児童扶養手当など国の支援制度もあるが、遺族年金には850万円の所得制限があり、さらに遺族厚生年金については、妻が受け取る場合は年齢不問なのに対し、夫が受け取る場合は55歳以上でないと受給権がないという年齢制限がある。

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