中国のホットイシューは恒大から「電力危機」に 年末商戦前の世界サプライチェーンに新たな脅威

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世界一の輸出大国、中国のエネルギー危機は世界のサプライチェーンに新たなショックを与えている。中国各地の工場は電力使用を減らすために、生産の抑制を余儀なくされている。

年末商戦を控えたこの時期、中国のメーカーや輸出業者は衣料品や玩具を含めあらゆる需要への対応を急ぐが、エネルギー不足が深刻化。原材料コストの高騰や港湾の機能停止、輸送用コンテナ不足などによる供給ラインの混乱も重なる。

電力使用規制措置が敷かれた中国の地域出所:cementren.com, bjx.com.cn

 

地方政府が消費電力の削減を命じる

メーカー側は厳格な電力使用削減措置が江蘇省と浙江省、広東省などでの生産減につながると警告。これらの省は中国国内総生産(GDP)の3分の1近くを占めており、価格上昇を招く可能性もある。

地方政府がエネルギー・二酸化炭素排出の削減目標を達成しようと消費電力の削減を命じる中、実際に電力不足に陥った地方もある。

中国のメーカーからテントや家具を購入し海外で販売するビタ・レジャーのクラーク・フォン氏は、同社が本拠を置く浙江省では電力規制が各社に新たな打撃を与えていると説明。生産を停止している同省の繊維メーカーは、値上げに踏み切り、外国からの新規受注を見合わせているという。

「すでに製品の国外出荷に苦しんでいるが、今では生産能力も制限されており、大混乱になるのは確実だ。これまでにも非常に多くの不確実要因に対処しなければならなかったが、今また1つ増えた。特にホリデーシーズン向けに受注品を引き渡すのは一段と難しくなる」と同氏は述べた。

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