「要するに」を使うとパワポ資料が劇的改善する訳 スライド作成時に意識してほしい3つの極意

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(画像:筆者提供)

どんな人でも、最初は左下(中身が悪い/見た目が悪い)にいます。生まれた瞬間から自転車に乗れた人はいませんから、ここにいることはまったく問題ではありません。本を読んだり先輩から学んだりして、右上(中身が良い/見た目が良い)を目指しましょう。

しかしここで重要なのは、左下から右上に至る時の順番です。必ず、まずは左上を目指す(中身を良くする)ようにするのがよいでしょう。見た目が多少悪くても、的確なメッセージをきちんと整理して伝えられていれば、相手が納得&行動してくれる可能性は高まります。

一方で、メッセージが曖昧だったり、見当はずれだったりするままで、見た目だけ良くしようとするアプローチは完全に悪手です。スライドを作る時間だけがどんどん奪われ、得られるリターンは少ないという結果になります。「このスライド、見た目はキレイだけど何が言いたいのかよくわからないな……」「小ぎれいだけど、全然響いてこないな……」そう思ったことが皆さんもあるのではないでしょうか。

(画像:筆者提供)

なので、スライドを作成する流れの中でも、特に重要なのは「メッセージを作る」という部分です。全体の工数のうち、7割程度はメッセージを作る工程に割き、デザインに落とす工程は3割程度で済ますようなイメージで取り掛かるとよいでしょう。

「要するに」は非常に優秀な言葉

3つ目の極意は、魔法の言葉「要するに」を使いこなすということです。

「要するに」は私の好きな言葉ランキング第1位の非常に優秀な言葉です(ちなみに第2位は「そもそも」です)。私が「要するに」という言葉が好きな理由は、これがメッセージの大事な部分を抽出してバシッと示してくれる言葉だからです。

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私たち人間は一般的に、多くの情報を一度に覚えることが苦手です。例えば、何時間もかけてボリュームたっぷりのセミナーを受講した後、同僚から「どうだった?」と聞かれて「おもしろかったよ」と答えたものの、「具体的にどこがおもしろかった?」と聞かれたら言葉に詰まってしまった……。そんな経験、皆さんもあるのではないでしょうか。

そう、私たちは聞いた話のほとんどを速攻で忘れるのです。いくらそのセミナーが全体を通して「(何となく)おもしろかった」としても、そこから何を学んだのかを自分の口で説明できなければ、残念ながらそのセミナーは受けなかったのと一緒ではないでしょうか。

だからこそ、スライドを作る側にとっては「これだけ押さえておけばとりあえずOKな、メッセージの本質を捉えたエッセンス」を明確に示すことが非常に重要になります。

言うなれば、SNSで使う「#(ハッシュタグ)」のようなイメージです。細かい部分は忘れてしまったとしても、ハッシュタグさえ覚えておけば、それを起点にして大まかな内容を思い出せる――そういった「要するに」を示すことで、スライドは飛躍的にわかりやすくなります。

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