「三菱自動車の"顔"をもう一度構築する」 相川哲郎新社長が思い描く理想のクルマとは

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――ガソリンエンジンのスポーツ車「ランサーエボリューション」を現行モデルで生産終了する一方で、米国の自動車レースに電気自動車で出場し、好成績を収めた。レースで培った技術を量産車に生かす計画は。

現在第10世代のランサーエボリューションに11代目はない。リソースを電動車両に回すためだ。ただ「エボ」(ランサーエボリューションの略称)と同様の考え方で、PHVでも今の車以上のもの、たとえばテスラのように走りが楽しい車を作ることも可能だ。セダンの形になるかどうかはわからないが、一番進化したPHVモデルとしてエボのような車が出せればいいなと思う。

エボは英語で「EVO」と書くが、「EV(の)王(オー)」とも読める。EVの王様が作れるようになったら、そのときはそれを「EVO」と呼んで出したいねと、若い社員たちと半分冗談、半分本気で話している(笑)。

日産との間にいざこざはまったくない

軽自動車で協力関係を気づく日産と三菱自動車。10年に協業を発表したゴーンCEOと益子社長(当時)

――日産自動車とはEVを含めて、軽自動車の共同企画・開発を進めている。

軽自動車を生産している水島製作所(岡山県)は昨年の初めから4つのラインを2つにする生産の再構築を行った。現在はフル生産であり生産性も高まっている。日産との協業の最大のメリットは生産ボリュームが増えたことだ。きわめてうまくいっている。共同開発の軽EVに関しては開発全般の検討が始まった段階。事業性や技術について話し合っている。

――日産のカルロス・ゴーンCEOは九州で軽自動車を自社生産したいとの意向を示しているが。

日産が九州で作る、作らないという話は、われわれは何ともコメントしようがない。NMKV(日産との合弁会社)で企画・開発し、両社で販売する車は、水島製作所で作るという認識だ。そこから先は、日産と特に話をしていない。いざこざがあるというのは全くないし、日頃から幹部同士でフランクな話し合いをしている。

(撮影:今井康一)

中川 雅博 東洋経済 記者

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なかがわ まさひろ / Masahiro Nakagawa

神奈川県生まれ。東京外国語大学外国語学部英語専攻卒。在学中にアメリカ・カリフォルニア大学サンディエゴ校に留学。2012年、東洋経済新報社入社。担当領域はIT・ネット、広告、スタートアップ。グーグルやアマゾン、マイクロソフトなど海外企業も取材。これまでの担当業界は航空、自動車、ロボット、工作機械など。長めの休暇が取れるたびに、友人が住む海外の国を旅するのが趣味。宇多田ヒカルの音楽をこよなく愛する。

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