三菱自動車「アイミーブ」、大幅値下げの深層 世界で初めて量産されたEVの命運

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2009年7月に発売された「i-MiEV」(撮影:吉野純治)

三菱自動車は11月14日、電気自動車(EV)「i-MiEV(アイミーブ)」を大幅に値下げした。一回の充電で180キロメートルの走行が可能な上級モデルを約90万円値下げし、205万1150円(政府の補助金適用後の価格)とする。

アイミーブは2009年7月に販売を開始した世界初の量産型EVだ。家庭用の電源で充電でき、走行時に二酸化炭素などを排出しない、環境に優しいクルマとして注目を浴びた。

だが、累計販売台数はわずか9000台超にとどまっている。満タン給油のガソリン車と比べて一回の充電で走れる距離が短く、充電できる場所も少ないため、使い勝手がいいとはいえない。その割に車両価格が高いのがネックになっている。

月間販売目標は200台…

今回の値下げで売れるのか。結論から言えば、かなり厳しいだろう。アイミーブは軽自動車のカテゴリーに入る。ガソリン車トップとなる1リットル当たり33.4キロメートルの燃費を誇るダイハツのミライースの価格は、最も安い車種で74万5000円(タンク容量30リットル)だ。それに比べると、アイミーブの205万円は高すぎる。

もちろん、三菱自動車もその点は理解しているはずだ。実際、値下げ後のアイミーブの販売目標は、商用車「MINICAB-MiEV VAN(ミニキャブ・ミーブ バン)」と合わせて月間200台と少ない。価格を下げたのは、リチウムイオン電池やモーター、インバーターといったEVの中核部品の価格が下がり、製造コストが安くなった面が大きい。

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